
この図の解説
この図は炭水化物・タンパク質・中性脂肪の3栄養素が、消化管を口側から肛門側へ進むにつれてどこでどの消化液・酵素の作用を受けるかを縦の流れで示している。左から炭水化物・タンパク質・中性脂肪の3列に分かれ、口腔(唾液)→胃(胃液)→十二指腸(胆汁・膵液)→空腸(腸液)と段階が下る。まず唾液アミラーゼは炭水化物だけに働き、胃液のペプシンはタンパク質だけに働く点に注目したい。十二指腸では膵液と胆汁が加わり、炭水化物には膵アミラーゼ、タンパク質にはトリプシン・キモトリプシン、脂肪には胆汁酸による乳化と膵リパーゼがそろって作用する。空腸の腸液で最終消化が進み、炭水化物は単糖、タンパク質はアミノ酸まで分解される。図の最下段が要で、単糖とアミノ酸は門脈へ、脂肪の分解産物はカイロミクロンに再合成されてリンパ管へ入り、吸収経路が分かれる。
学習の要点
- 3栄養素は最終的に炭水化物→単糖、タンパク質→アミノ酸、脂肪→脂肪酸・モノアシルグリセロールまで分解され、単糖とアミノ酸は門脈、脂肪はリンパ管へと吸収経路が分かれる。
- 覚え方のコツ: 消化液は上から「唾・胃・膵胆・腸」の4段。唾液は糖だけ、胃液は蛋白だけ、脂肪は十二指腸で初めて手がつく、と1列ずつ空欄で覚える。
- 関連知識: 胃のペプシンは胃底腺の主細胞から、胆汁は肝臓から、膵液は膵臓から分泌される。腸絨毛では糖・アミノ酸が毛細血管へ、脂肪は中心リンパ管へ入り乳びとなる。
- よくある間違い: 唾液アミラーゼがタンパク質や脂肪に働くと取り違える誤り。脂肪の分解産物を門脈へ入れてしまう誤りも頻出。
- 臨床応用: 脂肪はリンパ管経由のため、胸管の損傷や閉塞では乳びが漏れ乳び胸・乳び腹水を生じうる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
胃液に含まれ、タンパク質を分解してポリペプチドにする酵素は【 】である。
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答え: ペプシン
分解されてできた単糖とアミノ酸が吸収されて入る経路は、門脈かリンパ管か。
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答え: 門脈
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。