学習トップ理由で解く 理学療法士第4章 ▸ 一般 / QP55P077

理由で解く 理学療法士

QP55P077 臨床医学大要

出典:第55回理学療法士国家試験(2020)午後 問77
問題
ステロイド薬の長期投与によって生じやすいのはどれか。
選択肢
1 腎不全
2 低血圧
3 骨粗鬆症
4 体重減少
5 高カリウム血症
解答
正解3(骨粗鬆症)
解説

副腎皮質ステロイドの長期投与は骨吸収亢進・骨形成抑制により骨粗鬆症をきたす(ステロイド性骨粗鬆症)。

副腎皮質ステロイド(グルココルチコイド)の長期投与では多彩な有害事象が生じる。骨においては骨芽細胞の抑制と腸管カルシウム吸収低下・尿中排泄増加により骨形成が低下し骨吸収が優位となり、ステロイド性骨粗鬆症を引き起こす。これは転倒・脆弱性骨折のリスクとなりリハビリでも重要である。他の選択肢はいずれもステロイドの作用と逆で、鉱質コルチコイド作用によりナトリウム・水貯留で高血圧・体重増加、カリウム排泄増加で低カリウム血症をきたし、糖新生亢進で高血糖・中心性肥満を生じる。腎不全は典型的な直接合併症ではない。

✗ 1. 誤り
腎不全
ステロイド長期投与の典型的合併症ではない
✗ 2. 誤り
低血圧
ナトリウム・水貯留により『高血圧』をきたす
✓ 3. 正しい
骨粗鬆症
骨形成抑制・骨吸収亢進によりステロイド性骨粗鬆症を生じやすい
✗ 4. 誤り
体重減少
食欲亢進と水貯留・中心性肥満で『体重増加』をきたす
✗ 5. 誤り
高カリウム血症
鉱質コルチコイド作用でカリウム排泄が増え『低カリウム血症』となる
ポイント
  • ステロイド長期投与=骨粗鬆症・易感染・高血糖・消化性潰瘍・中心性肥満
  • 鉱質コルチコイド作用=Na/水貯留(高血圧・浮腫)・低K血症
  • ステロイド性骨粗鬆症は脆弱性骨折リスク→転倒予防が重要
比較表
ステロイド長期投与の主な有害事象
系統有害事象
骨粗鬆症・大腿骨頭壊死
代謝高血糖・中心性肥満・体重増加
電解質/循環高血圧・浮腫・低カリウム血症
感染/消化易感染性・消化性潰瘍
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