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理由で解く 理学療法士

QP55A062 生理学

出典:第55回理学療法士国家試験(2020)午前 問62
問題
骨格筋の筋収縮において筋小胞体から放出されたCa2+が結合するのはどれか。
選択肢
1 アクチン
2 ミオシン
3 トロポニン
4 ミオグロビン
5 トロポミオシン
解答
正解3(トロポニン)
解説

Ca2+はトロポニンCに結合し、トロポミオシンをずらしてアクチンのミオシン結合部位を露出させる(興奮収縮連関の要)。

神経筋接合部の興奮が筋線維膜からT管を経て筋小胞体に伝わると、リアノジン受容体を介して蓄えられていたCa2+が細胞質へ放出される。放出されたCa2+はアクチンフィラメント上のトロポニン(トロポニンC)に結合し、これによりトロポニン・トロポミオシン複合体が構造変化を起こしてトロポミオシンがアクチン上のミオシン結合部位を覆っていた位置からずれる。結合部位が露出するとミオシン頭部がアクチンと連結してクロスブリッジを形成し、ATPを分解しながら滑走(収縮)が起こる。したがってCa2+が直接結合する標的はトロポニンである。

✗ 1. 誤り
アクチン
細いフィラメントの本体でミオシンと結合するが、Ca2+が直接結合する部位ではない
✗ 2. 誤り
ミオシン
太いフィラメントで頭部がアクチンと結合するが、Ca2+の結合標的ではない
✓ 3. 正しい
トロポニン
トロポニンCがCa2+と結合し、トロポミオシンを移動させて収縮を開始させる
✗ 4. 誤り
ミオグロビン
筋内の酸素貯蔵タンパクで収縮制御には関与しない
✗ 5. 誤り
トロポミオシン
安静時にアクチンの結合部位を覆う。Ca2+はここではなくトロポニンに結合する
ポイント
  • Ca2+→トロポニンC結合
  • トロポミオシンが移動しミオシン結合部位が露出
  • 興奮収縮連関は筋小胞体からのCa2+放出が起点
比較表
筋原線維の調節タンパク
タンパク役割
アクチン細いフィラメント本体
ミオシン太いフィラメント・頭部が滑走を駆動
トロポニンCa2+を結合しスイッチ役
トロポミオシン安静時に結合部位を遮蔽
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