学習トップ理由で解く 理学療法士第4章 ▸ 一般 / QP54P100

理由で解く 理学療法士

QP54P100 臨床医学大要

出典:第54回理学療法士国家試験(2019)午後 問100
問題
成人のパーソナリティ障害への治療介入で正しいのはどれか。
選択肢
1 薬物療法は有効である。
2 家族との連携を控える。
3 早期に診断して患者に告知する。
4 秩序を乱した行動に対して何も言わない。
5 自傷行為などが頻回な場合は電気けいれん療法を行う。
解答
正解1(薬物療法は有効である。)
解説

パーソナリティ障害の治療は精神療法が中心だが、抑うつ・不安・衝動性・精神病様症状などの標的症状に対して薬物療法が補助的に有効である。

パーソナリティ障害の治療の柱は精神療法(支持的精神療法、認知行動療法、弁証法的行動療法など)であるが、併存・随伴する抑うつ、不安、衝動性、一過性の精神病様症状などに対しては薬物療法が補助的に有効であり、症状の安定に役立つ。治療には一貫した枠組み(治療構造)の設定が重要で、逸脱行動には限界設定(望ましくない行動を明確に指摘し枠組みを保つ)を行う必要があり、「何も言わない」のは不適切である。家族は治療上の重要な資源であり連携を控えるべきでない。安易・早期の診断告知はスティグマや治療関係の悪化を招きうるため慎重を要する。電気けいれん療法は重症うつ病や緊張病等が適応であり、パーソナリティ障害の自傷行為への標準治療ではない。したがって正しいのは薬物療法が(補助的に)有効という選択肢である。

✓ 1. 正しい
薬物療法は有効である。
抑うつ・不安・衝動性等の標的症状に補助的に有効
✗ 2. 誤り
家族との連携を控える。
家族は重要な治療資源で連携は有用
✗ 3. 誤り
早期に診断して患者に告知する。
安易な早期告知はスティグマ等を招き慎重を要する
✗ 4. 誤り
秩序を乱した行動に対して何も言わない。
逸脱行動には限界設定が必要
✗ 5. 誤り
自傷行為などが頻回な場合は電気けいれん療法を行う。
ECTは重症うつ病等が適応で標準治療でない
ポイント
  • 治療の中心は精神療法、薬物療法は標的症状に補助的に有効
  • 一貫した治療構造と逸脱行動への限界設定が重要
  • 家族との連携は治療資源として有用
  • ECTはパーソナリティ障害の自傷への標準治療ではない
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