学習トップ理由で解く 理学療法士第4章 ▸ 一般 / QP54P096

理由で解く 理学療法士

QP54P096 臨床医学大要

出典:第54回理学療法士国家試験(2019)午後 問96
問題
統合失調症の患者が「不気味な何かが起こりそうだ」と不安緊迫感を訴えた。この症状はどれか。
選択肢
1 考想伝播
2 作為体験
3 妄想気分
4 妄想知覚
5 連合弛緩
解答
正解3(妄想気分)
解説

明確な内容を伴わず「何か不気味なことが起こりそうだ」という漠然とした不安・切迫感は妄想気分であり、妄想発生の初期段階(妄想知覚に先立つ)にみられる。

妄想気分(Wahnstimmung)は、周囲の世界がいつもと違って不気味・不安に感じられ、「何か重大なことが起ころうとしている」という漠然とした切迫感を伴う体験で、具体的な妄想内容が確立する前の妄想発生の前駆的段階に現れる。設問の「不気味な何かが起こりそうだ」という不安緊迫感はまさにこれに当たる。考想伝播は自分の考えが他人に伝わってしまう自我障害、作為体験(させられ体験)は行動・思考が他者に操られると感じる自我障害、妄想知覚は正常な知覚に特別な意味づけをする一次妄想、連合弛緩は思考のまとまりが失われる思考形式の障害で、いずれも設問の漠然とした不安体験とは異なる。

✗ 1. 誤り
考想伝播
自分の考えが他人に伝わると感じる自我障害
✗ 2. 誤り
作為体験
思考・行動が他者に操られると感じるさせられ体験
✓ 3. 正しい
妄想気分
漠然と不気味・不安で何か起こりそうという妄想の前駆体験
✗ 4. 誤り
妄想知覚
正常な知覚に特別な意味づけをする一次妄想
✗ 5. 誤り
連合弛緩
思考の連合が緩み話がまとまらない思考形式の障害
ポイント
  • 妄想気分=漠然とした不気味・切迫感、妄想発生の前駆段階
  • 妄想知覚=正常な知覚に特別な意味づけ(一次妄想)
  • 考想伝播・作為体験=自我障害
  • 連合弛緩=思考形式の障害
比較表
統合失調症の主な精神症状
症状分類内容
妄想気分妄想(前駆)漠然とした不気味・切迫感
妄想知覚一次妄想正常知覚への特別な意味づけ
考想伝播自我障害考えが他人に伝わる
作為体験自我障害操られる(させられ体験)
連合弛緩思考形式の障害話のまとまりの喪失
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