学習トップ理由で解く 理学療法士第4章 ▸ 一般 / QP54A094

理由で解く 理学療法士

QP54A094 臨床医学大要

出典:第54回理学療法士国家試験(2019)午前 問94
問題
熱傷で正しいのはどれか。
選択肢
1 熱傷面積はⅠ、Ⅱ、Ⅲ度すべての面積を合わせて計算する。
2 Ⅰ度熱傷では水疱がみられる。
3 浅達性Ⅱ度熱傷では水疱底は蒼白である。
4 深達性Ⅱ度熱傷では疼痛がみられる。
5 Ⅲ度熱傷では創底から上皮化が起こる。
解答
正解4(深達性Ⅱ度熱傷では疼痛がみられる。)
解説

熱傷面積(重症度評価)はII度以上を合算しI度は含めない。水疱はII度で生じ、浅達性II度の水疱底は発赤(紅色)、深達性II度は真皮深層まで及ぶが知覚が残り疼痛がある。III度は全層壊死で創底からの上皮化は起こらない。

熱傷深度は組織障害の深さで分類される。I度(表皮)は発赤のみで水疱を作らず、面積計算(9の法則等)には含めない。II度(真皮)で水疱を生じ、浅達性II度は真皮浅層までで水疱底が紅色・強い疼痛を呈し上皮化が可能。深達性II度は真皮深層に及び水疱底は白色調となるが神経終末が残存するため疼痛はみられる。III度(皮下組織まで)は全層が壊死し知覚を消失、創底(毛包・汗腺などの上皮付属器)が失われるため辺縁からの上皮化に頼り、創底からの上皮化は起こらない。したがって正しいのは4である。

✗ 1. 誤り
熱傷面積はⅠ、Ⅱ、Ⅲ度すべての面積を合わせて計算する。
熱傷面積はII度・III度を合算し、I度(発赤のみ)は含めない
✗ 2. 誤り
Ⅰ度熱傷では水疱がみられる。
水疱はII度で生じる。I度は発赤のみで水疱はみられない
✗ 3. 誤り
浅達性Ⅱ度熱傷では水疱底は蒼白である。
浅達性II度の水疱底は発赤(紅色)。蒼白(白色)は深達性II度の特徴
✓ 4. 正しい
深達性Ⅱ度熱傷では疼痛がみられる。
深達性II度は真皮深層に及ぶが知覚が残り疼痛がみられる
✗ 5. 誤り
Ⅲ度熱傷では創底から上皮化が起こる。
III度は全層壊死で創底からの上皮化は起こらず、辺縁や植皮に依存
ポイント
  • 熱傷面積はII度以上を合算(I度は除外)
  • 水疱=II度、浅達性は紅色・深達性は白色
  • III度は知覚消失・創底からの上皮化なし
比較表
熱傷深度の特徴
深度水疱/所見疼痛上皮化
I度(表皮)発赤のみ軽度速やか(面積に含めない)
浅達性II度水疱底が紅色強い可能
深達性II度水疱底が白色あり(残存)遷延
III度(全層)壊死・白色/褐色消失創底からは起こらない
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