学習トップ理由で解く 理学療法士第5章 ▸ 一般 / QP54A093

理由で解く 理学療法士

QP54A093 病理学概論

出典:第54回理学療法士国家試験(2019)午前 問93
問題
細菌の産生する毒素が症状の原因となるのはどれか。
選択肢
1 赤痢菌
2 サルモネラ
3 ボツリヌス菌
4 カンピロバクター
5 腸管出血性大腸菌
解答
正解1(赤痢菌) または 3(ボツリヌス菌) または 5(腸管出血性大腸菌) 〈複数正答:いずれも正解〉
解説

※本問は複数正答(厚生労働省が複数の選択肢を正解と認定)。選択肢 1/3/5 のいずれを選んでも正解。

赤痢菌(志賀毒素)、ボツリヌス菌(ボツリヌス毒素)、腸管出血性大腸菌(ベロ毒素/志賀毒素)は毒素が症状の主因となる。サルモネラとカンピロバクターは菌の腸管組織侵入(感染型)による。

細菌性食中毒は、菌自体が腸管粘膜に侵入・増殖して炎症を起こす『感染型』と、菌が産生する毒素が症状を引き起こす『毒素型(あるいは生体内毒素型)』に大別される。赤痢菌は志賀毒素、腸管出血性大腸菌(O157等)はベロ毒素を産生し、いずれも毒素が出血性腸炎やHUSの原因となる。ボツリヌス菌は神経毒であるボツリヌス毒素を産生し弛緩性麻痺を起こす。一方サルモネラとカンピロバクターは主に腸管上皮への侵入・感染により症状を呈する感染型であり、毒素が主因ではない。

✓ 1. 正しい
赤痢菌
志賀毒素(Shiga toxin)を産生し出血性腸炎の原因となる
✗ 2. 誤り
サルモネラ
腸管粘膜への侵入・感染による感染型で毒素が主因でない
✓ 3. 正しい
ボツリヌス菌
ボツリヌス毒素(神経毒)により弛緩性麻痺を起こす
✗ 4. 誤り
カンピロバクター
腸管上皮への侵入による感染型が主体
✓ 5. 正しい
腸管出血性大腸菌
ベロ毒素(志賀毒素様)を産生しHUS等の原因となる
ポイント
  • 毒素型=赤痢菌・ボツリヌス菌・腸管出血性大腸菌
  • 感染型=サルモネラ・カンピロバクター
  • 志賀毒素/ベロ毒素は出血性腸炎・HUSの原因
比較表
細菌性食中毒の分類
毒素/機序
赤痢菌毒素型志賀毒素
腸管出血性大腸菌毒素型ベロ毒素(志賀毒素様)
ボツリヌス菌毒素型ボツリヌス神経毒
サルモネラ感染型組織侵入
カンピロバクター感染型組織侵入
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