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理由で解く 理学療法士

QP53P012 理学療法評価学

出典:第53回理学療法士国家試験(2018)午後 問12
問題
50歳の男性。1か月前から腰痛と右殿部痛が生じ、徐々に右下肢の疼痛が増悪してきた。腰部MRIを図に示す。この病態で陽性になるのはどれか。
図
選択肢
1 Apley test
2 Lasègue test
3 Lachman test
4 Thompson test
5 McMurray test
解答
正解2(Lasègue test)
解説

腰殿部から下肢へ放散する神経根症状+腰椎MRIの椎間板後方突出・神経根圧迫=Lasègue(SLR)陽性。他は膝・アキレス腱の検査で無関係。

50歳男性、腰痛・右殿部痛から右下肢へ放散し増悪する疼痛は、腰椎椎間板ヘルニアによる腰仙部神経根症(坐骨神経痛)の典型像である。提示された腰椎矢状断MRIでは、下位腰椎の椎間板信号が低下(変性)し、椎間板が後方へ突出して硬膜管前縁を圧排・狭小化させている(矢頭で指示)。この神経根圧迫の状態では、下肢を伸展位で挙上して坐骨神経を伸張させるLasègue test(SLR)が陽性となり、殿部〜下肢の放散痛が誘発される。他の選択肢はいずれも膝(Apley・Lachman・McMurray)や足関節/アキレス腱(Thompson)の検査であり、腰椎椎間板ヘルニアの病態とは無関係で陽性化しない。したがって陽性になるのはLasègue test(選択肢2)である。

✗ 1. 誤り
Apley test
伏臥位で膝を屈曲し下腿を圧迫・牽引・回旋して半月板損傷を調べる膝の検査。本症例は腰椎椎間板ヘルニアによる神経根症であり陽性化しない
✓ 2. 正しい
Lasègue test
Lasègue test(SLR/下肢伸展挙上):仰臥位で膝を伸展したまま下肢を挙上し、坐骨神経・腰仙部神経根の伸張により殿部から下肢への放散痛が誘発される検査。本MRIが示す下位腰椎の椎間板後方突出による硬膜管・神経根圧迫と一致し、腰痛・右殿部痛・右下肢痛を呈する本症例で陽性となる
✗ 3. 誤り
Lachman test
膝前十字靱帯(ACL)損傷を調べる検査。腰椎病変とは無関係
✗ 4. 誤り
Thompson test
下腿三頭筋を把握してアキレス腱断裂の有無を確認する足関節の検査。腰椎病変とは無関係
✗ 5. 誤り
McMurray test
膝を屈伸・回旋させて半月板損傷を調べる膝の検査。腰椎病変とは無関係
ポイント
  • 腰椎椎間板ヘルニア=坐骨神経痛・SLR(Lasègue)陽性
  • 下肢伸展挙上で神経根を牽引し放散痛を誘発
比較表
整形外科的テストと評価対象
テスト評価対象
Lasègue(SLR)坐骨神経・腰神経根(椎間板ヘルニア)
Apley半月板・側副靱帯
McMurray半月板
Lachman前十字靱帯
Thompsonアキレス腱断裂
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