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理由で解く 理学療法士

QP52A064 生理学

出典:第52回理学療法士国家試験(2017)午前 問64
問題
健常者の安静時呼吸について正しいのはどれか。
選択肢
1 呼吸数は25/分程度である。
2 呼気時の気道内圧は陽圧である。
3 呼気時の胸腔内圧は陽圧である。
4 呼気時に外肋間筋の収縮がみられる。
5 吸気時に胸鎖乳突筋の収縮がみられる。
解答
正解2(呼気時の気道内圧は陽圧である。)
解説

安静呼気は肺・胸郭の弾性収縮による受動運動。肺胞内圧・気道内圧は大気圧より高い陽圧となり空気を押し出す。胸腔内圧は呼吸周期を通じて陰圧のまま。

安静時の呼吸数は成人で約12〜18/分である。安静呼気は横隔膜・外肋間筋(吸気筋)の弛緩と肺・胸郭の弾性収縮による受動的な運動で、このとき肺胞内圧および気道内圧は大気圧より高い陽圧となり空気が外へ流れ出る。一方、胸腔(胸膜腔)内圧は肺の弾性収縮力により呼吸周期を通じて常に陰圧に保たれ、呼気時でも陰圧である(陽圧になれば肺は虚脱する)。外肋間筋と胸鎖乳突筋はいずれも吸気に働く筋であり、胸鎖乳突筋は努力性吸気時にのみ動員される補助呼吸筋で安静吸気では収縮しない。よって正しいのは選択肢2である。

✗ 1. 誤り
呼吸数は25/分程度である。
安静時は約12〜18/分で、25/分は頻呼吸のため誤り
✓ 2. 正しい
呼気時の気道内圧は陽圧である。
受動的呼気で肺胞内圧・気道内圧が大気圧より高くなり正しい
✗ 3. 誤り
呼気時の胸腔内圧は陽圧である。
胸腔内圧は呼吸周期を通じ常に陰圧のため誤り
✗ 4. 誤り
呼気時に外肋間筋の収縮がみられる。
外肋間筋は吸気筋であり、安静呼気は受動的で誤り
✗ 5. 誤り
吸気時に胸鎖乳突筋の収縮がみられる。
胸鎖乳突筋は努力性吸気時の補助筋で安静吸気では収縮せず誤り
ポイント
  • 安静呼吸数=約12〜18/分
  • 安静呼気は受動的、肺胞内圧・気道内圧は陽圧
  • 胸腔内圧は常に陰圧
  • 外肋間筋・胸鎖乳突筋は吸気筋(後者は努力性吸気の補助筋)
比較表
安静時呼吸の各圧と筋活動
項目吸気時呼気時
肺胞・気道内圧陰圧(大気圧以下)陽圧(大気圧以上)
胸腔内圧陰圧(強)陰圧(弱)
主動筋横隔膜・外肋間筋(能動)なし(受動的弾性収縮)
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