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理由で解く 看護師国試

Q112A044 成人看護学

出典:第112回看護師国家試験(2023)午前 問44
問題
ムーア, F. D. が提唱した外科的侵襲を受けた患者の生体反応で正しいのはどれか。
選択肢
1 傷害期では尿量が増加する。
2 転換期では循環血液量が増加する。
3 筋力回復期では蛋白の分解が進む。
4 脂肪蓄積期では活動性が低下する。
解答
正解2(転換期では循環血液量が増加する。)
解説

ムーアの分類の転換期(第2相)では、体液が血管内へ戻り利尿が起こって循環血液量が増加する。

ムーア〈Moore〉は術後の回復過程を4相に分類した。傷害期(第1相、術後2〜4日)は交感神経系・副腎皮質ホルモンが優位となり、抗利尿ホルモンやアルドステロンの作用で尿量はむしろ減少する。転換期(第2相、術後3〜7日ごろ)は水・電解質バランスが正常化に向かい、サードスペースに貯留していた体液が血管内へ戻って利尿が起こり、循環血液量が増加するため選択肢2が正しい。筋力回復期(第3相)は同化が進み蛋白合成が促進される時期で蛋白分解が進むわけではない。脂肪蓄積期(第4相)は体力が回復し活動性はむしろ高まるため、選択肢4も誤りである。

✗ 1. 誤り
傷害期では尿量が増加する。
傷害期はADH・アルドステロン優位で尿量は減少するため誤り
✓ 2. 正しい
転換期では循環血液量が増加する。
サードスペースの体液が血管内へ戻り利尿が起こり循環血液量が増加する
✗ 3. 誤り
筋力回復期では蛋白の分解が進む。
筋力回復期は同化が進み蛋白合成が促進される時期で分解ではない
✗ 4. 誤り
脂肪蓄積期では活動性が低下する。
脂肪蓄積期は体力・活動性が回復・向上する時期であり低下しない
ポイント
  • ムーアの分類は術後回復を4相で捉える
  • 傷害期:異化亢進、尿量減少(ADH・アルドステロン)
  • 転換期:利尿が起こり循環血液量が増加
  • 筋力回復期:同化・蛋白合成、脂肪蓄積期:体力回復
比較表
ムーアの分類(術後の生体反応)
時期の目安特徴
第1相 傷害期術後2〜4日異化亢進・尿量減少・体液貯留
第2相 転換期術後3〜7日ごろ利尿・循環血液量増加、バランス正常化へ
第3相 筋力回復期術後1週〜数週同化・蛋白合成、活動性回復
第4相 脂肪蓄積期術後数週以降脂肪蓄積・体力回復
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