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理由で解く 看護師国試

Q107P120 老年看護学

出典:第107回看護師国家試験(2018)午後 問120
問題
Aさん(82歳、男性)。長男夫婦との3人暮らし。4年前に認知症と診断された。Barthel〈バーセル〉インデックスは100点、MiniMentalStateExamination〈MMSE〉は18点。環境の変化で落ち着きがなくなることがある。日頃は温泉旅行やカラオケを楽しんでいる。右外果にできた創傷から右下腿の腫脹と疼痛が出現したため病院を受診したところ、蜂窩織炎と診断されて入院した。入院翌日、右下腿の腫脹と疼痛は続いている。担当看護師は、認知症の行動・心理症状〈BPSD〉を最小限にするための看護を計画することとした。
担当看護師が計画するAさんへの看護で適切でないのはどれか。
選択肢
1 右下腿を足浴する。
2 右下腿を挙上する。
3 温泉旅行の話をする。
4 Aさんが好きな歌を歌う機会をつくる。
解答
正解1(右下腿を足浴する。)
解説

蜂窩織炎で炎症・腫脹のある右下腿を足浴で温めると炎症を助長するため、これが『適切でない』看護。

蜂窩織炎は皮下組織の急性細菌感染で、患部を温める足浴は血管拡張により炎症・腫脹・疼痛を助長するため不適切。患肢は挙上して腫脹・疼痛を軽減するのが正しいケアである。認知症の行動・心理症状〈BPSD〉の予防には、本人が楽しんでいる温泉旅行の話や好きな歌の機会など、なじみの活動・快刺激で情緒を安定させる関わりが有効。設問は『適切でないもの』を問うため、答えは右下腿の足浴。

✓ 1. 誤り
右下腿を足浴する。
炎症部位を温め炎症を助長するため適切でない(正=設問の答え)
✗ 2. 正しい
右下腿を挙上する。
腫脹・疼痛の軽減に有効で適切な看護(誤=適切)
✗ 3. 正しい
温泉旅行の話をする。
本人の楽しみを用いた快刺激でBPSD予防に有効(誤=適切)
✗ 4. 正しい
Aさんが好きな歌を歌う機会をつくる。
なじみの活動で情緒安定に有効(誤=適切)
ポイント
  • 蜂窩織炎の患部は温めず、挙上・安静で腫脹と疼痛を軽減
  • BPSD予防はなじみの快刺激(本人の好み)で情緒を安定させる
比較表
蜂窩織炎(急性炎症)患部へのケアの可否
ケア適否と理由
足浴(加温)不適切:炎症・腫脹を助長
患肢挙上適切:腫脹・疼痛を軽減
安静適切:炎症の拡大を防ぐ
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