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理由で解く 看護師国試

Q107A050 成人看護学

出典:第107回看護師国家試験(2018)午前 問50
問題
Aさん(70歳、女性)。夫(72歳)と2人暮らし。慢性腎不全のため腹膜透析を行うことになった。認知機能や身体機能の障害はない。腹膜透析について説明を受けた後、Aさんは「私のように高齢でも自分で腹膜透析をできるのか心配です。毎日続けられるでしょうか」と話した。Aさんへの対応で最も適切なのはどれか。
選択肢
1 「誰でも簡単にできます」
2 「ご家族に操作をしてもらいましょう」
3 「訪問看護師に毎日見守ってもらいましょう」
4 「同年代で腹膜透析をしている人の体験を聞いてみましょう」
解答
正解4(「同年代で腹膜透析をしている人の体験を聞いてみましょう」)
解説

自分にできるか不安なAさんには、似た境遇の人が実践できている様子を知る代理的経験によって自己効力感を高める支援が最も適切である。

Aさんは認知・身体機能に障害がなく自己管理が可能だが、『高齢でもできるか』という自信のなさ(自己効力感の低下)を訴えている。バンデューラの自己効力感を高める方法のうち、同年代で腹膜透析を続けている人の体験を聞く『代理的経験(モデリング)』は、『自分にもできそうだ』という見通しを与え不安の軽減に有効。安易な保証や、本人の自立を奪う家族への委譲、依存を強める毎日の見守りは適切でない。

✗ 1. 誤り
「誰でも簡単にできます」
不安に共感せず安易に保証するもので、信頼関係や自己効力感につながらない
✗ 2. 誤り
「ご家族に操作をしてもらいましょう」
自己管理が可能なAさんの自立を奪い、高齢の夫の負担も増す
✗ 3. 誤り
「訪問看護師に毎日見守ってもらいましょう」
自立可能な段階で依存を強め、本人の自己効力感を高めない
✓ 4. 正しい
「同年代で腹膜透析をしている人の体験を聞いてみましょう」
代理的経験により自己効力感を高める最も適切な支援
ポイント
  • 自己効力感を高める4要素=達成体験・代理的経験・言語的説得・情動的喚起
  • 自立が可能な患者の自立を奪わない支援を選ぶ
  • 同じ境遇のモデルを示すのが代理的経験
比較表
自己効力感を高める4つの情報源(バンデューラ)
情報源具体例
達成体験実際に手技を成功させる
代理的経験同年代の人が続けている様子を知る
言語的説得「あなたならできる」と励ます
情動的喚起不安・緊張を和らげ落ち着いて臨む
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