
この図の解説
上皮組織を、細胞の重なり(単層・重層・多列)と細胞の形(扁平・立方・円柱)の組み合わせで分類した表である。図では、単層扁平上皮(血管内皮・肺胞・胸膜・腹膜・漿膜性心膜、薄いので物質の交換に向く)、単層立方上皮(甲状腺の濾胞上皮・尿細管の一部・上衣細胞、サイコロ型)、単層円柱上皮(胃・小腸・大腸・卵管・子宮、吸収と分泌に向く)、重層扁平上皮(皮膚・口腔〜食道・肛門・膣、機械的刺激に強い)、多列上皮(鼻腔〜気管・気管支の気道、線毛と粘液で塵や異物をからめとる)、移行上皮(腎杯腎盂〜尿管の尿路、伸び縮みできる)の6種を、それぞれの模式図・分類名・分布部位・形態上の利点とともに並べている。国家試験では、上皮の種類と分布部位、その形態がもたらす機能的利点を結び付けて問われる。
学習の要点
- 上皮は「細胞の重なり×細胞の形」で分類し、分布部位はその形態の利点から理由付けして覚える。
- 覚え方のコツ: 薄い単層扁平=交換(肺胞・血管内皮)、サイコロ型の立方=腺や尿細管、円柱=吸収と分泌(消化管)、重層扁平=こすれる所(皮膚・食道・膣)、多列=気道の掃除、移行=伸び縮みする尿路、と機能で対比する。
- 関連知識: 卵管は単層円柱線毛上皮、気道の多列上皮も線毛を持ち、いずれも線毛で物や粘液を運ぶ。漿膜(胸膜・腹膜・心膜)の表面は単層扁平上皮(中皮)。
- よくある間違い: 移行上皮を「重層扁平上皮」と混同しやすい。尿路(腎杯・腎盂〜尿管〜膀胱)は移行上皮で、伸縮できるのが特徴。食道は重層扁平上皮で、胃から円柱上皮に変わる。
- 臨床応用: 皮膚や口腔〜食道・膣が重層扁平上皮で機械的刺激に強いことは、触診・施術で擦れる部位の耐久性の理解につながる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
腎杯腎盂から尿管に至る尿路にみられ、伸び縮みできる上皮を( )という。
答えを見る
答え: 移行上皮
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。