学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ R. 頭頸部の脈管・末梢神経 / Q1095

理由で解く 解剖学

Q1095 運動器系

出典:鍼灸 第30回(2022) 問題18
問題
外頸動脈の枝はどれか。
選択肢
1 眼動脈
2 椎骨動脈
3 顎動脈
4 下甲状腺動脈
解答
正解3(顎動脈)
解説
✗ 1. 誤り
眼動脈
眼動脈は内頸動脈の枝。内頸動脈がクモ膜下腔に入る直前で分枝し、視神経管を通って眼窩に入り、眼球・視神経・外眼筋・涙腺などを栄養する。
✗ 2. 誤り
椎骨動脈
椎骨動脈は鎖骨下動脈の枝で、頸椎の横突孔を上行し大後頭孔から頭蓋内に入って脳底動脈となる。脳の後ろ1/4を栄養する脳動脈系であり、外頸動脈とは系統が異なる。
✓ 3. 正しい
顎動脈
顎動脈は外頸動脈の2本の最終枝(顎動脈と浅側頭動脈)の一つで、下顎頸の内側から側頭下窩に入る太い動脈。側頭下窩で咀嚼筋(咬筋・側頭筋・翼突筋)・下顎骨・下歯槽神経領域・頬動脈・中硬膜動脈などに分枝した後、翼口蓋窩に入って鼻腔・眼窩・口蓋・上顎歯・上顎歯肉を栄養する枝を出す。中硬膜動脈は棘孔を通って頭蓋内に入り硬膜と頭蓋骨を栄養する。外頸動脈系の中で最も広範な栄養領域を持つ枝である。
✗ 4. 誤り
下甲状腺動脈
下甲状腺動脈は鎖骨下動脈から出る甲状頸動脈の枝で、甲状腺下極と喉頭・気管・食道上部を栄養する。甲状腺上極を栄養する上甲状腺動脈(外頸動脈の枝)と対比される点で紛らわしい。
ポイント
  • 顎動脈は外頸動脈の最終枝で、側頭下窩・翼口蓋窩で多数の枝に分かれ咀嚼筋・下顎骨・上顎・中硬膜動脈などを栄養する。
  • 覚え方のコツ: 「甲状腺の血管は上下で起源が違う:上甲状腺=外頸、下甲状腺=甲状頸(鎖骨下)」。眼動脈は内頸、椎骨動脈は鎖骨下。
  • 関連知識: 顎動脈の重要分枝「中硬膜動脈(棘孔→硬膜)・下歯槽動脈(下顎管→下顎歯)・上顎動脈の枝(鼻腔・口蓋)」。中硬膜動脈損傷で急性硬膜外血腫。
  • よくある間違い: 下甲状腺動脈を外頸動脈系と誤る(上甲状腺動脈と混同)/眼動脈を外頸動脈系と誤解する。
  • 臨床応用: 顎動脈塞栓は難治性鼻出血(キーゼルバッハ部位以外)の止血治療に用いる。側頭部外傷で中硬膜動脈損傷→硬膜外血腫を生じうる。
比較表
動脈 起源
顎動脈 外頸動脈(最終枝)
浅側頭動脈 外頸動脈(最終枝)
上甲状腺動脈 外頸動脈(前方枝)
眼動脈 内頸動脈
椎骨動脈 鎖骨下動脈
下甲状腺動脈 鎖骨下動脈→甲状頸動脈
解説画像
鍼灸 第30回(2022) 問題18|外頸動脈の枝はどれか。 解説図
鍼灸 第30回(2022) 問題18|外頸動脈の枝はどれか。
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