
この図の解説
図の中央下部に注目すると、頸部を上行する太い幹が総頸動脈で、甲状軟骨の高さで内頸動脈と外頸動脈の2本に分かれる。図では内頸動脈が後方(深部)へまっすぐ進んで枝を出さないのに対し、外頸動脈は前方で次々に枝を出しながら顔面と頭皮に広がる点を見比べてほしい。右上の緑の表が外頸動脈の8枝で、上甲状腺動脈・上行咽頭動脈・舌動脈・顔面動脈・後頭動脈・後耳介動脈・浅側頭動脈・顎動脈の順に並ぶ。図の顔面では、顔面動脈が下顎縁を乗り越えて上唇動脈・下唇動脈・オトガイ下動脈を出し、浅側頭動脈が耳の前で前頭枝・頭頂枝・顔面横動脈に分かれる様子が確認できる。眼の周囲の眼窩上動脈・滑車上動脈は内頸動脈の枝である眼動脈由来で、外頸動脈系ではない。左下のピンクの表は鎖骨下動脈の4系統(椎骨動脈・内胸動脈・甲状頸動脈・肋頸動脈)を示す。
学習の要点
- 総頸動脈は甲状軟骨の高さで内頸動脈と外頸動脈に分岐。内頸動脈は頸部で枝を出さず頭蓋内(脳・眼)へ向かい、外頸動脈が顔面・頭皮・頸部浅層を養う。
- 覚え方のコツ: 外頸動脈8枝は「上行く(上甲状腺・上行咽頭)舌・顔・後(後頭・後耳介)、浅く顎(浅側頭・顎)」と下から上へ。終枝は浅側頭動脈と顎動脈。
- 関連知識: 眼窩上動脈・滑車上動脈は眼動脈の枝で、眼動脈は内頸動脈から出る。眼窩下動脈と下歯槽動脈(→オトガイ動脈)は顎動脈の枝。
- よくある間違い: 眼動脈を外頸動脈の枝と誤答しやすいが内頸動脈の枝。椎骨動脈は外頸動脈ではなく鎖骨下動脈の枝で、左右が合流して脳底動脈になる。
- 臨床応用: 浅側頭動脈は側頭部で、顔面動脈は下顎縁で拍動を触知でき、止血点にもなる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
外頸動脈の2本の終枝は、側頭部の頭皮に分布する( )動脈と、深部に向かい眼窩下動脈や下歯槽動脈を出す顎動脈である。空欄に入る語を答えよ。
答えを見る
答え: 浅側頭
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。