学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ M. 下肢の筋 / Q0992

理由で解く 解剖学

Q0992 運動器系

出典:あマ指 第11回(2003) 問題19
問題
腸脛靭帯に付着するのはどれか。
選択肢
1 半膜様筋
2 大殿筋
3 大腿二頭筋
4 外側広筋
解答
正解2(大殿筋)
解説
✗ 1. 誤り
半膜様筋
半膜様筋は坐骨結節から起こり、脛骨内側顆の後部に停止する屈筋群(ハムストリングス)の1つである。腸脛靭帯には付着しない。
✓ 2. 正しい
大殿筋
大殿筋は腸骨外面(後殿筋線より後ろ)・仙骨・尾骨後面・仙結節靭帯から起こり、大腿骨の殿筋粗面と腸脛靭帯に停止する。腸脛靭帯に付着する筋はほかに大腿筋膜張筋があり、大殿筋はその上部線維が腸脛靭帯の後方に移行する。腸脛靭帯の緊張によって膝関節伸展と直立姿勢の維持を助けるため、直立歩行にとって要の筋である。
✗ 3. 誤り
大腿二頭筋
大腿二頭筋は長頭・短頭ともに腓骨頭に停止する屈筋群(ハムストリングス)の1つで、膝窩の外側上縁を構成する。腸脛靭帯には付着しない。
✗ 4. 誤り
外側広筋
外側広筋は大腿四頭筋の1つで、粗線外側唇から起こり膝蓋骨を経て脛骨粗面に停止する。大腿神経支配で、腸脛靭帯とは隣接するが付着関係はない。
ポイント
  • 腸脛靭帯に付着する筋は大殿筋と大腿筋膜張筋の2筋。上前腸骨棘から大腿外側を下りGerdy結節(脛骨外側顆)に至る強い線維束。
  • 覚え方のコツ: 「腸脛靭帯=大殿筋+大腿筋膜張筋の合同停止腱」と覚える。両筋はサンドイッチのように靭帯を前後から引く。
  • 関連知識: 大殿筋は下殿神経支配、大腿筋膜張筋は上殿神経支配。腸脛靭帯の緊張は直立位での膝関節伸展維持に寄与し、大腿四頭筋を休ませる。
  • よくある間違い: 外側広筋を腸脛靭帯停止と誤る(膝蓋骨→脛骨粗面に停止)/大腿二頭筋を腸脛靭帯と誤る(腓骨頭停止)。
  • 臨床応用: 腸脛靭帯炎(ランナー膝)は走行時の膝屈伸で腸脛靭帯と大腿骨外側上顆が摩擦し、膝外側に疼痛を生じる。ランナーやサイクリストに多い。
比較表
腸脛靭帯に関わる筋 起始 支配神経 作用
大殿筋 腸骨外面後部、仙骨、尾骨、仙結節靭帯 下殿神経 股関節伸展、外旋
大腿筋膜張筋 上前腸骨棘 上殿神経 股関節屈曲、外転、内旋、膝関節伸展の補助
解説画像
あマ指 第11回(2003) 問題19|腸脛靭帯に付着するのはどれか。 解説図
あマ指 第11回(2003) 問題19|腸脛靭帯に付着するのはどれか。
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