学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ J. 上肢の筋 / Q0942

理由で解く 解剖学

Q0942 運動器系

出典:あマ指 第16回(2008) 問題31
問題
橈骨神経が支配する筋はどれか。
選択肢
1 回外筋
2 橈側手根屈筋
3 長母指屈筋
4 母指内転筋
解答
正解1(回外筋)
解説
✓ 1. 正しい
回外筋
回外筋は前腕伸筋深層に属し、橈骨神経(深枝)の支配を受ける。上腕骨外側上顆と尺骨の回外筋稜から起こり、橈骨上部を外側から回り込むように橈骨近位の外側面に停止する。前腕の回外を行う主動筋である。橈骨神経深枝は本筋を貫通した後、後骨間神経となって前腕伸筋深層を支配する。前腕の伸筋はすべて橈骨神経支配であるのが原則である。
✗ 2. 誤り
橈側手根屈筋
橈側手根屈筋は前腕屈筋浅層で、正中神経支配である。内側上顆から起こり第2・3中手骨底に停止し、手関節の屈曲と橈屈を行う。
✗ 3. 誤り
長母指屈筋
長母指屈筋は前腕屈筋深層で、正中神経支配。橈骨前面から起こり母指末節骨底に停止、母指IP関節を屈曲する。
✗ 4. 誤り
母指内転筋
母指内転筋は手内筋(母指球筋の深層)で、尺骨神経支配。横頭・斜頭から起こり母指基節骨底に停止し、母指を内転させて物を強く握る際に働く。
ポイント
  • 中核要点: 前腕の伸筋群はすべて橈骨神経支配。回外筋も伸筋群の一員で、橈骨神経深枝が本筋を貫通するのが特徴。
  • 覚え方のコツ: 「前腕後面(伸筋)=橈骨神経」「前腕前面(屈筋)=正中神経+尺骨神経」で大枠を把握。回外筋は"伸展作用はないが伸筋群"の例外として覚える。
  • 関連知識: 回外に関与するのは回外筋と上腕二頭筋の2筋。上腕二頭筋は肘屈曲位で強力な回外筋として働く(ドアノブを回す動き)。
  • よくある間違い: 「名前が〜筋=作用は〜」と単純化して回外筋の支配神経を屈筋と混同する/母指内転筋を正中神経支配と誤認する。
  • 臨床応用: 回外筋症候群(Supinator syndrome)では、橈骨神経深枝が回外筋のFrohse腱弓で絞扼され、手指と母指の伸展障害(下垂指)が生じる(感覚障害は通常なし)。
比較表
支配神経 作用
回外筋 橈骨神経(深枝) 前腕回外
橈側手根屈筋 正中神経 手関節屈曲・橈屈
長母指屈筋 正中神経 母指IP屈曲
母指内転筋 尺骨神経 母指内転
上腕二頭筋(参考) 筋皮神経 肘屈曲・前腕回外
方形回内筋(参考) 正中神経 前腕回内
解説画像
あマ指 第16回(2008) 問題31|橈骨神経が支配する筋はどれか。 解説図
あマ指 第16回(2008) 問題31|橈骨神経が支配する筋はどれか。
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