学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ J. 上肢の筋 / Q0925

理由で解く 解剖学

Q0925 運動器系

出典:鍼灸 第7回(1999) 問題18
問題
烏口突起に停止する筋はどれか。
選択肢
1 小胸筋
2 三角筋
3 烏口腕筋
4 上腕二頭筋短頭
解答
正解1(小胸筋)
解説
✓ 1. 正しい
小胸筋
小胸筋は第2〜5肋骨から起こり、肩甲骨「烏口突起」に停止する大胸筋の深層にある扁平な三角形の筋である。肩甲骨を前下方に引き、腕を前方に伸ばす動作に働く。肩甲骨が固定されているときは肋骨を挙上し呼吸補助筋としても作用する。内側・外側胸筋神経支配。
✗ 2. 誤り
三角筋
三角筋は鎖骨外側1/3・肩峰・肩甲棘から「起こり」、上腕骨三角筋粗面に停止する。烏口突起は三角筋の起始にも停止にも含まれない。起始と停止を混同した誤答選択肢。
✗ 3. 誤り
烏口腕筋
烏口腕筋は肩甲骨烏口突起から「起こり」上腕骨体内側に停止する。名前のとおり烏口突起は起始であって停止ではない。肩関節の屈曲・内転に働き、筋皮神経が貫通して支配する。
✗ 4. 誤り
上腕二頭筋短頭
上腕二頭筋短頭は烏口突起から「起こり」、長頭と合流して橈骨粗面に停止する。烏口突起は起始部位であり、停止ではない。烏口腕筋と並んで烏口突起起始の筋のペア。
ポイント
  • 烏口突起には「停止」1筋(小胸筋)と「起始」2筋(烏口腕筋・上腕二頭筋短頭)が付着する。停止と起始を混同しない。
  • 覚え方のコツ: 「烏口突起に乗る3筋=小胸筋(停)・烏口腕筋(起)・上腕二頭筋短頭(起)」。小胸筋のみ停止、あとは起始と区別する。
  • 関連知識: 烏口突起は肩甲骨前面から前方に突き出した指状の突起で、体表から三角筋胸筋溝のすぐ外側で触れる。烏口肩峰靭帯が肩峰と結び、回旋筋腱板の上方アーチを形成する。
  • よくある間違い: 烏口腕筋や上腕二頭筋短頭を「停止」と誤る(ともに起始)/三角筋の起始部を混乱して烏口突起と誤る/小胸筋と大胸筋を逆に覚える(大胸筋は大結節稜に停止)。
  • 臨床応用: 小胸筋症候群は小胸筋の緊張・短縮により腋窩動脈・腕神経叢が圧迫され、上肢のしびれ・冷感を呈する(胸郭出口症候群の一種)。
比較表
烏口突起との関係 筋名 反対側の付着部
停止 小胸筋 起始:第2〜5肋骨
起始 烏口腕筋 停止:上腕骨体内側
起始 上腕二頭筋短頭 停止:橈骨粗面
解説画像
鍼灸 第7回(1999) 問題18|烏口突起に停止する筋はどれか。 解説図
鍼灸 第7回(1999) 問題18|烏口突起に停止する筋はどれか。
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