学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ E. 上肢の骨格 / Q0811

理由で解く 解剖学

Q0811 運動器系

出典:あマ指 第15回(2007) 問題19
問題
肘関節の構成に関与しないのはどれか。
選択肢
1 上腕骨小頭
2 橈骨頭
3 橈骨切痕
4 尺骨頭
解答
正解4(尺骨頭)
解説
✗ 1.
上腕骨小頭
✗ 正しい。 上腕骨小頭は上腕骨下端外側の半球状突出で、橈骨頭上面の浅いくぼみと腕橈関節をなす。肘関節を構成する3関節のうちの1つであり、関与する。
✗ 2.
橈骨頭
✗ 正しい。 橈骨頭は橈骨上端の円柱状構造で、上面は上腕骨小頭と腕橈関節を、側面は尺骨の橈骨切痕と上橈尺関節をつくる。肘関節の2関節に関与する重要部位である。
✗ 3.
橈骨切痕
✗ 正しい。 橈骨切痕は尺骨上端外側のくぼみで、橈骨頭の関節環状面と上橈尺関節(車軸関節)をなす。肘関節を構成する3関節のうちの1つであり、関与する。
✓ 4. 誤り
尺骨頭
尺骨頭は尺骨の遠位端(下端)にある円盤状の構造で、橈骨の尺骨切痕と下橈尺関節を形成する。肘関節ではなく手関節近傍の関節(下橈尺関節)に関与するため、肘関節の構成には関わらない。肘関節を構成する3関節は腕尺関節(上腕骨滑車+尺骨滑車切痕)・腕橈関節(上腕骨小頭+橈骨頭)・上橈尺関節(橈骨頭+尺骨の橈骨切痕)で、いずれも上腕骨下端や橈骨・尺骨の上端が関与する。尺骨頭(下端)は肘関節から最も遠い位置にあり、混同しやすいので名称の「頭=近位」という通常の骨学的規則の例外に注意する。
ポイント
  • 肘関節=腕尺関節(蝶番)+腕橈関節(球関節)+上橈尺関節(車軸)の3関節が1つの関節腔内に共存する複関節。尺骨頭は下端=手関節側に属する。
  • 覚え方のコツ: 「橈骨頭は近位、尺骨頭は遠位」の逆転ペアを意識する。橈骨は上が頭で下が体/尺骨は上が肘頭で下が尺骨頭、とセットで暗記。
  • 関連知識: 肘関節で屈伸(蝶番関節)を担うのは腕尺関節、回内・回外(車軸関節)を担うのは上橈尺関節。腕橈関節は球関節だが骨間膜に制約され屈伸・回旋の両方に追従する。
  • よくある間違い: 尺骨頭を「尺骨の上端」と誤認(実際は下端)/橈骨切痕を橈骨にあると思い込む(尺骨にある)/上腕骨滑車と上腕骨小頭の位置を逆に覚える。
  • 臨床応用: 肘内障(小児の橈骨頭亜脱臼)は橈骨輪状靱帯から橈骨頭が一部抜ける病態で、手を引いた時に発生する。橈骨頭骨折(Mason分類)は転倒時の手掌突き外傷で生じ、伸展制限を残しやすい。
比較表
構成関節 骨の組合せ 関節の型 機能
腕尺関節 上腕骨滑車+尺骨滑車切痕 蝶番関節 屈伸
腕橈関節 上腕骨小頭+橈骨頭 球関節 屈伸+回旋連動
上橈尺関節 橈骨頭+尺骨橈骨切痕 車軸関節 回内回外
下橈尺関節(肘関節外) 尺骨頭+橈骨尺骨切痕 車軸関節 回内回外
解説画像
あマ指 第15回(2007) 問題19|肘関節の構成に関与しないのはどれか。 解説図
あマ指 第15回(2007) 問題19|肘関節の構成に関与しないのはどれか。
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