
この図の解説
右の単独図で胸骨をたどると、上から胸骨柄・胸骨体・剣状突起の3部が縦に連なるネクタイ型の扁平骨である。まず最上部の胸骨柄に注目したい。上縁正中のくぼみが頸切痕、その左右に鎖骨がはまる鎖骨切痕がある。柄と体の境目でわずかに前へ折れ曲がる高まりが胸骨角で、ここに第2肋骨の肋軟骨が付く。だから体表で胸骨角を外側にたどれば第2肋骨に行き当たり、肋骨を数える起点になる。図の側縁に並ぶ矢印を上から数えると第1〜第7肋骨で、これらが刻み込む肋骨切痕は左右7対。柄に第1、胸骨角の高さに第2、胸骨体に第3〜第6が並び、第7は胸骨体の下端(剣状突起との境)に位置する点を図で確認しよう。左の胸郭全体図では、第1〜7肋骨が肋軟骨で胸骨に直接届く真肋、第8〜12が届かない仮肋で、うち第7〜10肋軟骨がつながって肋骨弓をなし、第11・12は先端が遊離する浮遊肋であることが読み取れる。
学習の要点
- 胸骨は胸骨柄・胸骨体・剣状突起の3部からなり、肋骨切痕は左右7対(第1〜第7肋骨が付着)。
- 覚え方のコツ: 「柄に1・角に2・体に3〜6・体の下端に7」。胸骨角=第2肋骨と結びつけて数える起点にする。
- 関連知識: 真肋(第1〜7)は肋軟骨で胸骨に独立して届く。仮肋(第8〜12)は届かず、第7〜10肋軟骨が肋骨弓をなし、第11・12は浮遊肋。
- よくある間違い: 肋骨は12対だが、胸骨に直接つく=肋骨切痕をもつのは7対まで。「12対だから切痕も12」ではない。
- 臨床応用: 胸骨角は第2肋骨・気管分岐部の高さの体表指標。胸骨体は赤色骨髄を含み、胸骨穿刺による骨髄検査の穿刺部位となる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
胸骨柄と胸骨体の境で前方にわずかに突出する高まりを( )といい、ここには第2肋骨の肋軟骨が付着する。
答えを見る
答え: 胸骨角
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。