学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ A. 骨格系総論 / Q0747

理由で解く 解剖学

Q0747 運動器系

出典:あマ指 第4回(1996) 問題19
問題
筋とその作用との組合せで誤っているのはどれか。
選択肢
1 腕橈骨筋 - 肘関節の屈曲
2 上腕三頭筋 - 肘関節の伸展
3 大腿二頭筋 - 膝関節の屈曲
4 中殿筋 - 股関節の屈曲
解答
正解4(中殿筋 - 股関節の屈曲)
解説
✗ 1.
腕橈骨筋 - 肘関節の屈曲
✗ 正しい。 腕橈骨筋は上腕骨の外側上顆稜から起こり橈骨茎状突起に停止する。前腕を中間位に保った状態での肘関節屈曲に強く働く、主要な肘屈筋の一つである。組合せは正しい。
✗ 2.
上腕三頭筋 - 肘関節の伸展
✗ 正しい。 上腕三頭筋は長頭・外側頭・内側頭の3頭が合流して尺骨の肘頭に停止し、肘関節の伸展を行う唯一の強力な筋である。長頭は肩甲骨関節下結節から起こり、肩関節の伸展・内転にも補助的に働く。組合せは正しい。
✗ 3.
大腿二頭筋 - 膝関節の屈曲
✗ 正しい。 大腿二頭筋は長頭が坐骨結節、短頭が大腿骨粗線から起こり、腓骨頭に停止する。ハムストリングスを構成する筋の一つで、膝関節の屈曲と(長頭は)股関節の伸展に働く。組合せは正しい。
✓ 4. 誤り
中殿筋 - 股関節の屈曲
誤った組合せであり本問の正解。中殿筋は腸骨翼外面(前殿筋線と後殿筋線の間)から起こり、大腿骨の大転子に停止する。主作用は股関節の外転で、片脚立位時に骨盤の傾きを防ぐ姿勢保持筋として働く。前部線維は内旋・屈曲補助、後部線維は外旋・伸展補助を行うが、股関節屈曲が主作用ではない。股関節の主要な屈筋は腸腰筋(大腰筋+腸骨筋)であり、中殿筋と混同しないよう注意する。
ポイント
  • 中殿筋は股関節の外転筋で、屈曲筋ではない。股関節屈曲の主役は腸腰筋である。
  • 覚え方のコツ: 「股関節:屈曲=腸腰筋/外転=中殿筋/伸展=大殿筋/内転=内転筋群」で方向と筋を結びつける。
  • 関連知識: 腕橈骨筋=橈骨神経、上腕三頭筋=橈骨神経、大腿二頭筋=坐骨神経、中殿筋=上殿神経支配である。
  • よくある間違い: 中殿筋の「股関節外転」を「股関節屈曲」と混同する/大腿二頭筋を膝伸筋と誤答する。
  • 臨床応用: 中殿筋の筋力低下では患側立脚時に骨盤が健側へ傾くトレンデレンブルグ徴候が出現し、歩行時の動揺性跛行の原因となる。
比較表
起始 停止 主作用
腕橈骨筋 上腕骨外側上顆稜 橈骨茎状突起 肘関節屈曲
上腕三頭筋 肩甲骨関節下結節、上腕骨後面 尺骨肘頭 肘関節伸展
大腿二頭筋 坐骨結節、大腿骨粗線 腓骨頭 膝関節屈曲、股関節伸展
中殿筋 腸骨翼外面 大腿骨大転子 股関節外転(屈曲ではない)
解説画像
あマ指 第4回(1996) 問題19|筋とその作用との組合せで誤っているのはどれか。 解説図
あマ指 第4回(1996) 問題19|筋とその作用との組合せで誤っているのはどれか。
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