学習トップ理由で解く 解剖学第9章 ▸ B. 平衡聴覚器 / Q0731

理由で解く 解剖学

Q0731 感覚器系

出典:あマ指 第16回(2008) 問題33
問題
正常において内部に空気が入らないのはどれか。
選択肢
1 外耳道
2 鼓 室
3 耳 管
4 半規管
解答
正解4(半規管)
解説
✗ 1.
外耳道
✗ 正しい。 外耳道は外耳孔から鼓膜に至る約25mmのトンネルで、空気で満たされた管。耳道腺(特殊なアポクリン汗腺)が耳垢を分泌し、皮膚におおわれる。空気が常に存在する。
✗ 2.
鼓 室
✗ 正しい。 鼓室は中耳の空気腔で、粘膜に覆われた中耳の本体。耳管を介して咽頭鼻部から空気が出入りし、外気圧と等圧に保たれる。当然、空気が入る部位である。
✗ 3.
耳 管
✗ 正しい。 耳管は鼓室と咽頭鼻部を結ぶ管で、嚥下時に開放されて空気が出入りする。中耳の気圧調整装置として鼓室と同様に空気が満たす。
✓ 4. 誤り
半規管
半規管は内耳の骨迷路の一部で、内部は外リンパ・内リンパの液体で満たされる。骨半規管と外側を満たす外リンパ、内部の膜半規管とそれを満たす内リンパが二重構造をなす。空気は正常では存在せず、もし空気が入れば膨大部稜の有毛細胞の感覚毛屈曲が成立せずめまい・平衡障害をきたす。中耳腔(鼓室・耳管・乳突蜂巣)はすべて空気腔で、内耳(前庭・半規管・蝸牛)は液体腔という機能的対比は耳の解剖学の基本構造であり、本選択肢の半規管が「空気が入らない部位」として正解となる。
ポイント
  • 外耳道・鼓室・耳管・乳突蜂巣は空気腔。内耳(前庭・半規管・蝸牛)は液体(外リンパ・内リンパ)で満たされ、空気は正常では入らない。
  • 覚え方のコツ: 「外耳・中耳=空気/内耳=液体(リンパ)」の単純対比。内耳は外界から完全に閉鎖された液体充填システム。
  • 関連知識: 骨迷路と膜迷路の間が外リンパ、膜迷路の中が内リンパ。前庭窓・蝸牛窓の膜により中耳の空気腔から完全に隔てられる。
  • よくある間違い: 「半規管」と「耳管」を字面で取り違えるミスに注意。半規管は内耳(液体)、耳管は中耳(空気)と所属が全く違う。
  • 臨床応用: 迷路瘻孔(中耳真珠腫などで内耳骨壁が破壊)では中耳と内耳が交通し、空気圧変化で平衡障害を生じる。圧迫めまい(フィステル現象)が陽性となる。
比較表
部位 内部の媒質
外耳道 空気
鼓室(中耳) 空気
耳管 空気
乳突蜂巣 空気
半規管・前庭・蝸牛(内耳) 外リンパ・内リンパ(液体)
解説画像
あマ指 第16回(2008) 問題33|正常において内部に空気が入らないのはどれか。 解説図
あマ指 第16回(2008) 問題33|正常において内部に空気が入らないのはどれか。
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