
この図の解説
図は内耳の膜迷路にある3つの感覚装置を並べて示している。右上は蝸牛管の断面から拡大したコルチ器で、鼓室階の振動を音として感知する有毛細胞が描かれる。左下は球形嚢・卵形嚢の内面にある平衡斑で、有毛細胞の上に平衡砂をのせたゼリー状の平衡砂膜がのり、頭を傾けると砂の重みで膜がずれて刺激が生じる。右下は3本の半規管とその膨大部で、膨大部内面の膨大部稜が回転を感じる。3つとも有毛細胞を共通の受容器とする点を図から読み取ってほしい。感じる刺激が「音」「傾き・直進加速度」「回転加速度」と分かれている点が最大の要点である。
学習の要点
- コルチ器=聴覚(音)、平衡斑=傾き・直進加速度、膨大部稜=回転加速度と、受容器と感覚の対応を三点セットで押さえる。
- 覚え方のコツ: 「コルチは音、斑は直進、稜は回転」。稜(りょう)=クルクル回る、と語呂で結ぶ。
- 関連知識: 平衡斑は球形嚢と卵形嚢の内面にあり、上に炭酸カルシウムの結晶である平衡砂をのせた平衡砂膜をもつ。膨大部稜は半規管の膨大部の内面にある。
- よくある間違い: 半規管を「傾き」の受容器と誤解しやすいが、半規管(膨大部稜)は回転運動。傾きと直進加速度は前庭(平衡斑)が担当する。
- 臨床応用: 半規管内に浮遊した耳石(平衡砂)が起こす良性発作性頭位めまい症では、頭位変換でめまいが誘発される。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
球形嚢と卵形嚢の内面にある平衡斑では、有毛細胞の上に炭酸カルシウムの結晶である( )をのせたゼリー状の平衡砂膜がのっている。空欄に入る語を答えよ。
答えを見る
答え: 平衡砂
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。