学習トップ理由で解く 解剖学第9章 ▸ A. 視覚器 / Q0688

理由で解く 解剖学

Q0688 感覚器系

出典:鍼灸 第1回(1993) 問題33
問題
眼房水を産生するのはどれか。
選択肢
1 角膜
2 毛様体
3 水晶体
4 硝子体
解答
正解2(毛様体)
解説
✗ 1. 誤り
角膜
角膜は眼球壁外層(線維膜)の前1/6を占める無色透明な線維性の膜で、血管を持たないため栄養は眼房水から供給される。眼房水を受け取る側であって分泌する構造ではない。
✓ 2. 正しい
毛様体
毛様体は眼球壁中層(血管膜)の一部で、脈絡膜の前方に続く肥厚部である。毛様体内面の上皮(毛様体上皮)が血液から眼房水を分泌し、分泌された眼房水は後眼房から瞳孔を経て前眼房に流入し、最終的に強膜静脈洞(シュレム管)から眼静脈へと吸収される。この分泌と吸収のバランスが眼圧を一定に保つ要であり、循環障害があると緑内障となる。
✗ 3. 誤り
水晶体
水晶体は両面凸のレンズ様構造で、毛様体小帯(チン小帯)で支えられ、眼房水に浸されている。屈折装置であり、眼房水を産生する構造ではない。
✗ 4. 誤り
硝子体
硝子体は水晶体と網膜の間を満たすゼリー状の無色透明な物質で、眼球の後3/5を占め、眼球の内圧と形状を保つ。眼房水とは別物で産生も担っていない。
ポイント
  • 眼房水は毛様体上皮が血液から分泌し、後眼房→瞳孔→前眼房→強膜静脈洞(シュレム管)→眼静脈の順に流れる。
  • 覚え方のコツ: 「毛様体で作り、シュレム管で捨てる」。分泌と吸収の1セットで記憶する。
  • 関連知識: 眼房水は無血管の角膜・水晶体に栄養を供給する役割も担い、眼圧を一定に保つ。
  • よくある間違い: 水晶体や硝子体を産生源と混同しやすいが、両者は産生には関与しない。
  • 臨床応用: 眼房水の産生過剰や流出障害で眼圧が上昇すると緑内障を発症し、視神経萎縮により視野狭窄をきたす。
比較表
項目 眼房水 硝子体
産生部位 毛様体上皮 胎生期に形成、以後産生なし
所在 前眼房・後眼房 水晶体と網膜の間
性状 水様透明液 ゼリー状
流出経路 シュレム管→眼静脈 循環しない
機能 角膜・水晶体の栄養、眼圧維持 眼球形態と内圧の保持
解説画像
鍼灸 第1回(1993) 問題33|眼房水を産生するのはどれか。 解説図
鍼灸 第1回(1993) 問題33|眼房水を産生するのはどれか。
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