学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ J. 脊髄神経 / Q0628

理由で解く 解剖学

Q0628 神経系

出典:あマ指 第6回(1998) 問題34
問題
仙骨神経叢から分布する神経はどれか。
選択肢
1 外側大腿皮神経
2 大腿神経
3 閉鎖神経
4 坐骨神経
解答
正解4(坐骨神経)
解説
✗ 1. 誤り
外側大腿皮神経
外側大腿皮神経はL2-L3由来で「腰神経叢」から起こる純粋な感覚神経で、鼠径靱帯下を通って大腿外側の皮膚感覚を担う。仙骨神経叢由来ではないため誤り。圧迫性の感覚異常性大腿痛の原因部位として知られる。
✗ 2. 誤り
大腿神経
大腿神経はL2-L4由来で「腰神経叢」から起こる最大の枝で、筋裂孔を通って大腿前面に出て大腿四頭筋・縫工筋などを支配し、伏在神経として下腿内側皮膚を支配する。仙骨神経叢の構成神経ではない。
✗ 3. 誤り
閉鎖神経
閉鎖神経はL2-L4由来で「腰神経叢」から起こり、閉鎖管を通って大腿内側に出て内転筋群(薄筋・恥骨筋・長/短/大内転筋)と大腿内側皮膚を支配する。仙骨神経叢由来ではない。大腿神経と並ぶ腰神経叢の代表的運動神経。
✓ 4. 正しい
坐骨神経
坐骨神経はL4-S3由来で仙骨神経叢から起こる人体最大の末梢神経である。梨状筋下孔を通って殿部に出て、大腿後面のハムストリングス(半腱・半膜様筋・大腿二頭筋)を支配しながら下行し、膝窩で総腓骨神経と脛骨神経に分岐して下腿〜足を支配する。仙骨神経叢の代表的分枝として最も重要。
ポイント
  • 仙骨神経叢(L4-S3)の代表的分枝は坐骨神経・上殿神経・下殿神経・後大腿皮神経・陰部神経で、いずれも下肢後面・殿部・会陰部を支配する。
  • 覚え方のコツ: 「腰=前面(大腿四頭筋・内転筋)/仙骨=後面(ハム・殿筋)」と支配領域の前後で分割。坐骨神経は仙骨叢の主役。
  • 関連知識: 坐骨神経は梨状筋下孔→大腿後面→膝窩で2分岐の経路を取る。腰仙骨神経幹(L4-L5)が腰神経叢から仙骨神経叢に合流して坐骨神経のL4-L5成分を作る。
  • よくある間違い: 「下肢の神経=腰神経叢」と単純化する誤り。下肢後面の運動感覚は仙骨神経叢が担当することを正確に区別する。
  • 臨床応用: 仙骨神経叢障害(殿部外傷・骨盤骨折・分娩時圧迫など)では坐骨神経麻痺による下垂足・足底感覚低下、上下殿神経麻痺による股関節外転・伸展障害(トレンデレンブルグ歩行)が出現する。
比較表
神経叢 主な分枝 支配領域
腰神経叢 大腿神経・閉鎖神経・外側大腿皮神経 大腿前面・内側
仙骨神経叢 坐骨神経・上殿神経・下殿神経・後大腿皮神経 殿部・大腿後面・下腿・足
陰部神経叢 陰部神経 会陰・骨盤底
解説画像
あマ指 第6回(1998) 問題34|仙骨神経叢から分布する神経はどれか。 解説図
あマ指 第6回(1998) 問題34|仙骨神経叢から分布する神経はどれか。
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