学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ G. 脳室系・髄膜・脳脊髄液 / Q0541

理由で解く 解剖学

Q0541 神経系

出典:鍼灸 第12回(2004) 問題29
問題
脳室系について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 室間孔は第3 脳室と第4 脳室との間にある。
2 側脳室は大脳半球内にある。
3 第3 脳室は間脳の中にある。
4 第4 脳室はクモ膜下腔に通じている。
解答
正解1(室間孔は第3 脳室と第4 脳室との間にある。)
解説
✓ 1. 誤り
室間孔は第3 脳室と第4 脳室との間にある。
本肢は明確な誤記述であり、「誤っている記述」を選ぶ本問の正解となる。室間孔(モンロー孔)は左右の側脳室と第3脳室を連絡する開口部で、「側脳室↔第3脳室」を結ぶ。第3脳室と第4脳室を結ぶのは中脳にある中脳水道(シルビウス水道)であって、室間孔ではない。両者は位置も長さも役割も異なるため、「室間孔=第3と第4の間」と覚えてしまうと中脳水道との混同が生じる。正しくは「側脳室↔〈室間孔〉↔第3脳室↔〈中脳水道〉↔第4脳室」と順に押さえる。
✗ 2.
側脳室は大脳半球内にある。
✗ 正しい。 本肢は正しい記述であり選ぶべきでない。側脳室は左右の大脳半球の深部にアーチ状に広がる対になった腔で、前角(前頭葉)・後角(後頭葉)・下角(側頭葉)を持つ。
✗ 3.
第3 脳室は間脳の中にある。
✗ 正しい。 こちらも正しい記述である。第3脳室は左右の視床の間に挟まれた正中の狭い縦裂状の腔で、視床下部を底面とし間脳内に位置する。
✗ 4.
第4 脳室はクモ膜下腔に通じている。
✗ 正しい。 本肢もまた正しい記述である。第4脳室は下端付近に正中口(マジャンディ孔)と左右の外側口(ルシュカ孔)を持ち、これら3つの孔を介して脳の表面を包むクモ膜下腔へと開放する。
ポイント
  • 室間孔は側脳室と第3脳室の間、中脳水道は第3脳室と第4脳室の間を結ぶ(混同しない)。
  • 覚え方のコツ: 「1・3=モンロー(室間孔)/3・4=水道(中脳水道)」と数字ペアで記憶する。
  • 関連知識: 第4脳室からの髄液はマジャンディ孔・ルシュカ孔を通ってクモ膜下腔へ出て、脳と脊髄の外表面を流れる。
  • よくある間違い: 室間孔=第3脳室と第4脳室と勘違いすると、中脳水道の位置と役割が説明できなくなる。
  • 臨床応用: 中脳水道の狭窄・閉塞(先天奇形や腫瘍)は側脳室と第3脳室を拡大させる閉塞性水頭症を来す。
比較表
通路 部位 結ぶ脳室
室間孔(モンロー孔) 間脳前上部 側脳室と第3脳室
中脳水道 中脳 第3脳室と第4脳室
正中口(マジャンディ孔) 第4脳室下部 第4脳室とクモ膜下腔
外側口(ルシュカ孔) 第4脳室側方 第4脳室とクモ膜下腔
解説画像
鍼灸 第12回(2004) 問題29|脳室系について誤っている記述はどれか。 解説図
鍼灸 第12回(2004) 問題29|脳室系について誤っている記述はどれか。
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