学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ F. 大脳 / Q0523

理由で解く 解剖学

Q0523 神経系

出典:あマ指 第8回(2000) 問題34
問題
聴覚中枢がある大脳の部位はどれか。
選択肢
1 側頭葉
2 頭頂葉
3 前頭葉
4 後頭葉
解答
正解1(側頭葉)
解説
✓ 1. 正しい
側頭葉
聴覚中枢は側頭葉の上面にある横側頭回(ヘシュル回、ブロードマン41・42野)に位置する。内耳(コルチ器)→蝸牛神経→蝸牛神経核→上オリーブ核→外側毛帯→下丘→視床の内側膝状体を経て、聴放線として側頭葉上面の一次聴覚野に投射される。その周囲の上側頭回後部(ウェルニッケ野を含む)は音の意味や言語を理解する二次聴覚野・感覚性言語野となる。左右半球が連絡しているため、片側の障害でも完全な聾にはなりにくい。
✗ 2. 誤り
頭頂葉
頭頂葉には一次体性感覚野(中心後回)と味覚野(中心後回下部)・頭頂連合野があるが、聴覚中枢は存在しない。
✗ 3. 誤り
前頭葉
前頭葉には一次運動野(中心前回)・運動前野・補足運動野・ブローカ運動性言語野・前頭前野があるが、聴覚一次中枢は存在しない。
✗ 4. 誤り
後頭葉
後頭葉は鳥距溝周囲の一次視覚野を中心とした視覚処理の中枢で、聴覚中枢はない。聴覚と視覚を取り違えないよう、葉の位置関係(後頭=視覚、側頭=聴覚)を正確に押さえる。
ポイント
  • 一次聴覚野=側頭葉上面の横側頭回(ヘシュル回、41・42野)。外側溝を広げると奥に観察できる。
  • 覚え方のコツ: 「耳は横(側頭葉)、目は後ろ(後頭葉)」と位置と対応させて覚える。聴覚経路:「内耳→蝸牛神経→下丘→内側膝状体→側頭葉」と中継点を並べてリズムで記憶。
  • 関連知識: 側頭葉上回の後方(優位半球)にはウェルニッケ感覚性言語野があり、ここが障害されると音は聞こえるが意味を理解できない感覚性失語症となる。
  • よくある間違い: 聴覚野を後頭葉と混同する/側頭葉=記憶専門と思い込み聴覚野を他葉に置く/一次聴覚野とウェルニッケ野を同一視する、のが典型。
  • 臨床応用: 中大脳動脈下幹梗塞で左側頭葉のウェルニッケ野が障害されると流暢性失語(ジャーゴン失語)・復唱障害・理解障害が生じる。両側聴覚野障害では皮質聾となる。
解説画像
あマ指 第8回(2000) 問題34|聴覚中枢がある大脳の部位はどれか。 解説図
あマ指 第8回(2000) 問題34|聴覚中枢がある大脳の部位はどれか。
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