学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ F. 大脳 / Q0520

理由で解く 解剖学

Q0520 神経系

出典:あマ指 第5回(1997) 問題33
問題
後頭葉に局在する機能はどれか。
選択肢
1 嗅覚
2 視覚
3 聴覚
4 味覚
解答
正解2(視覚)
解説
✗ 1. 誤り
嗅覚
嗅覚の一次中枢(嗅球・梨状葉・嗅内皮質)は側頭葉内側面~前頭葉下面の古皮質にあり、後頭葉ではない。嗅覚は視床を経由せず直接大脳辺縁系に入力される唯一の特殊感覚である。
✓ 2. 正しい
視覚
視覚野は後頭葉の内側面、鳥距溝(距状溝)の上下に広がる有線領(ブロードマン17野)が一次視覚野である。網膜→視神経→視交叉→視索→外側膝状体→視放線を経て鳥距溝周囲に到達し、像の形・位置・動きの一次処理を行う。有線領の周囲(18・19野)には二次視覚野が広がり、形や色の認識(腹側経路)、空間の把握(背側経路)を担う。灰白質の中層に白い線(Gennariの線)が走ることから有線領と呼ばれる点も押さえておきたい。
✗ 3. 誤り
聴覚
聴覚野は側頭葉の上面(上側頭回・横側頭回=ヘシュル回、ブロードマン41・42野)にあり、後頭葉ではない。内耳→蝸牛神経→蝸牛神経核→上オリーブ核→外側毛帯→下丘→視床の内側膝状体→側頭葉、という経路をたどる。
✗ 4. 誤り
味覚
味覚野は頭頂葉の中心後回(体性感覚野)の最下部と、それに隣接する島皮質前部にあるとされ、後頭葉ではない。舌→顔面神経・舌咽神経・迷走神経→孤束核→視床VPM核→味覚野という経路をとる。
ポイント
  • 一次視覚野は後頭葉内側面の鳥距溝周囲(有線領・17野)にある。ここを破壊すると反対側の同名半盲が起こる。
  • 覚え方のコツ: 「視覚=後」「聴覚=側(横)」「体性感覚・味覚=頂(頭頂)」「嗅覚=側(内側=古皮質)」と葉との対応を位置で覚える。視覚だけは内側面に潜り込んでいる点に注意。
  • 関連知識: 視覚経路は「網膜→視神経→視交叉→視索→外側膝状体→視放線→有線領」。視交叉では鼻側網膜線維のみが交叉する(半交叉)。
  • よくある間違い: 視覚野を頭頂葉と取り違える/嗅覚野を後頭葉と誤る/聴覚野を前頭葉と混同する。一次感覚野の葉対応は頻出なので葉ごとに整理する。
  • 臨床応用: 後大脳動脈領域の梗塞で一側有線領が障害されると反対側の同名半盲(黄斑回避あり)が生じる。両側後頭葉障害では皮質盲となる。
比較表
特殊感覚 一次中枢の位置 所属脳葉
視覚 鳥距溝周囲(有線領/17野) 後頭葉
聴覚 上側頭回・横側頭回(41・42野) 側頭葉
味覚 中心後回下部・島皮質前部 頭頂葉・島
嗅覚 梨状葉・嗅内皮質 側頭葉内側(古皮質)
解説画像
あマ指 第5回(1997) 問題33|後頭葉に局在する機能はどれか。 解説図
あマ指 第5回(1997) 問題33|後頭葉に局在する機能はどれか。
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