学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ E. 間脳 / Q0512

理由で解く 解剖学

Q0512 神経系

出典:あマ指 第10回(2002) 問題37
問題
視床下部が存在する部位はどれか。
選択肢
1 大脳
2 中脳
3 小脳
4 間脳
解答
正解4(間脳)
解説
✗ 1. 誤り
大脳
大脳は大脳皮質・大脳白質・大脳基底核・脳梁・側脳室などからなる脳最大の構造で、視床下部は含まない。視床下部は大脳半球の内側下方に位置するが、解剖学的には大脳ではなく間脳に属する。
✗ 2. 誤り
中脳
中脳は脳幹の最上部で、間脳のすぐ下方に続く。大脳脚・被蓋・四丘体からなり、赤核・黒質・動眼神経核・滑車神経核を含むが、視床下部は存在しない。視床下部は中脳の前方にある間脳の一部である。
✗ 3. 誤り
小脳
小脳は脳幹の背面にかぶさる大脳後下面の構造で、運動の協調と平衡を司る。視床下部とは解剖学的に離れた位置にあり、機能的にも自律機能統合とは別系統である。
✓ 4. 正しい
間脳
間脳は中脳の前方に位置し、左右の大脳半球の間にあって中央に第3脳室を入れる。間脳は視床・視床下部・視床上部(松果体)・視床後部(内・外側膝状体)から構成される。視床下部は視床の下方にあって第3脳室の側壁および底部をつくり、底部から突き出た漏斗の先に下垂体がぶら下がる。後方には灰白隆起と乳頭体がある。視床下部は自律神経系の最高中枢として働き、内分泌系の制御(下垂体前葉・後葉ホルモンの調節)、体温調節、摂食・飲水行動、性行動、情動行動、概日リズムなど生命維持と恒常性維持に関わる多様な中枢を含む。大脳皮質・大脳辺縁系・脳幹・脊髄と広範な線維結合を持つ。
ポイント
  • 視床下部は間脳に属し、自律神経系・内分泌系・体温・摂食・情動の統合中枢として生命維持に不可欠である。
  • 覚え方のコツ: 「間脳=視床の仲間(視・視下・視上・視後)」。視床の"下"=視床下部、その底から下垂体がぶら下がる、と3次元でイメージ。
  • 関連知識: 視床下部の主要核:視索上核・室傍核(ADH・オキシトシン産生)、腹内側核(満腹中枢)、外側野(摂食中枢)、視交叉上核(概日リズム)、乳頭体(記憶・辺縁系)、前野(副交感優位)、後野(交感優位)。
  • よくある間違い: 視床下部と視床を混同する。視床=感覚中継、視床下部=自律・内分泌・恒常性、と機能で分ける。下垂体は視床下部の構造ではなく、その支配下の内分泌腺。
  • 臨床応用: 視床下部障害で中枢性尿崩症(ADH分泌低下)、体温調節異常、食欲異常(過食・拒食)、性機能障害、睡眠覚醒障害を生じる。下垂体腺腫や頭蓋咽頭腫が原因となる。
解説画像
あマ指 第10回(2002) 問題37|視床下部が存在する部位はどれか。 解説図
あマ指 第10回(2002) 問題37|視床下部が存在する部位はどれか。
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