学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ C. 脳幹 / Q0508

理由で解く 解剖学

Q0508 神経系

出典:あマ指 第13回(2005) 問題34
問題
赤核がみられるのはどれか。
選択肢
1 大脳
2 中脳
3 間脳
4 延髄
解答
正解2(中脳)
解説
✗ 1. 誤り
大脳
大脳の白質内には尾状核・被殻・淡蒼球といった大脳基底核が含まれるが、赤核は含まれない。赤核は機能的に大脳基底核と連携するが、解剖学的所在は中脳である。
✓ 2. 正しい
中脳
赤核は中脳被蓋の中央部に位置する球状の灰白質で、神経細胞内に鉄を多く含むため新鮮標本で赤褐色を呈する(これが名称の由来)。錐体外路系の中継核として、大脳皮質・大脳基底核・小脳(歯状核)からの入力を受け、赤核脊髄路として脊髄前角の運動ニューロンへ投射する。主な役割は四肢(特に上肢屈筋群)の筋緊張調節と協調運動の円滑化であり、錐体路と協調して巧緻な運動を実現する。赤核が障害されると骨格筋の緊張に異常が起こり、落ち着きのない不随意運動(Holmes振戦など)を生じる。中脳被蓋には赤核のほか黒質・動眼神経核・滑車神経核も含まれる。
✗ 3. 誤り
間脳
間脳は視床・視床下部・視床上部(松果体)・視床後部(内側膝状体・外側膝状体)からなり、感覚中継と自律機能統合の中心である。赤核は含まれない。
✗ 4. 誤り
延髄
延髄にはオリーブ核・後索核・舌下神経核・疑核・孤束核・迷走神経背側核・三叉神経脊髄路核などが存在するが、赤核は含まれない。延髄と中脳は脳幹内でも解剖学的に隔たっている。
ポイント
  • 赤核は中脳被蓋にある鉄含有の灰白質で、錐体外路系の筋緊張調節・協調運動に関与する。
  • 覚え方のコツ: 「中脳=赤と黒」=赤核(鉄で赤)+黒質(メラニンで黒)のペアで記憶。両者とも中脳被蓋の錐体外路系灰白質。
  • 関連知識: 赤核脊髄路は赤核で交叉して対側を下行し、上肢屈筋の緊張を高める。小脳歯状核からの出力を上小脳脚→対側赤核で受けて脊髄・視床へ伝達し、小脳-赤核-視床-皮質ループを形成する。
  • よくある間違い: 名称の印象から「赤核=血管系」「赤核=赤血球関連」と誤解しない。鉄含有による色調が由来であり、機能は運動系。
  • 臨床応用: 中脳被蓋梗塞で赤核が障害されると、対側の小脳性協調運動障害+Holmes振戦(休止時・姿勢時・運動時すべてで振戦)を生じる。被蓋上部の梗塞では同側動眼神経麻痺+対側赤核症状(Claude症候群)が見られる。
解説画像
あマ指 第13回(2005) 問題34|赤核がみられるのはどれか。 解説図
あマ指 第13回(2005) 問題34|赤核がみられるのはどれか。
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