学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ C. 脳幹 / Q0506

理由で解く 解剖学

Q0506 神経系

出典:鍼灸 第9回(2001) 問題19
問題
中脳にみられるのはどれか。
選択肢
1 視床
2 被蓋
3 脳弓
4 脳梁
解答
正解2(被蓋)
解説
✗ 1. 誤り
視床
視床は中脳の前方に続く間脳の主要構成要素で、卵円形の灰白質の塊として第3脳室の側壁をなす。全感覚情報の中継核として大脳皮質へ感覚を伝達するが、中脳ではなく間脳に含まれる。
✓ 2. 正しい
被蓋
中脳は腹側から背側へ、大脳脚・被蓋・中脳蓋(四丘体)の3部に区分される。被蓋は中央部を占める灰白質で、内部に赤核(鉄含有で赤色、錐体外路系)、黒質(メラニン含有で黒色、筋緊張調節)、動眼神経核(第III脳神経)、滑車神経核(第IV脳神経)などを含む。被蓋の背側を中脳水道が縦走し、第3脳室と第4脳室を連絡する。被蓋は錐体外路系と眼球運動の中継・統合の場として極めて重要で、その障害はパーキンソン病や動眼神経麻痺の原因となる。
✗ 3. 誤り
脳弓
脳弓は海馬から視床下部の乳頭体へ向かう弓状の白質線維束で、大脳辺縁系を構成する記憶関連の線維路である。中脳ではなく大脳(辺縁系)に属する構造である。
✗ 4. 誤り
脳梁
脳梁は左右の大脳半球を結ぶ最大の交連線維で、大脳縦裂の深部に板状に広がる。大脳の構造であり、中脳には含まれない。
ポイント
  • 中脳は腹側の大脳脚・中央の被蓋・背側の四丘体からなり、被蓋には赤核・黒質・動眼神経核・滑車神経核が存在する。
  • 覚え方のコツ: 中脳の断面を「腹→背」で「大脳脚・被蓋・四丘体」の3層サンドイッチとして記憶。被蓋=真ん中=赤核・黒質の住所と押さえる。
  • 関連知識: 中脳水道は被蓋の背側を縦走し第3脳室と第4脳室を結ぶ。周囲の中心灰白質(中脳水道周囲灰白質)は疼痛抑制・情動行動にも関与する。
  • よくある間違い: 被蓋を延髄・橋の被蓋と混同する。脳幹各部に「被蓋」という名称は存在するが、赤核・黒質・動眼神経核を含むのは中脳被蓋だけである。
  • 臨床応用: 中脳被蓋の黒質変性→パーキンソン病、赤核障害→Holmes振戦・不随意運動、動眼神経核・核上性障害→眼球運動障害、中脳水道閉塞→非交通性水頭症。
解説画像
鍼灸 第9回(2001) 問題19|中脳にみられるのはどれか。 解説図
鍼灸 第9回(2001) 問題19|中脳にみられるのはどれか。
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