学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ A. 神経系の構成 / Q0490

理由で解く 解剖学

Q0490 神経系

出典:あマ指 第12回(2004) 問題17
問題
末梢神経の髄鞘を形成するのはどれか。
選択肢
1 神経節細胞
2 星状膠細胞
3 シュワン細胞
4 線維芽細胞
解答
正解3(シュワン細胞)
解説
✗ 1. 誤り
神経節細胞
神経節細胞は感覚神経節や自律神経節に存在する神経細胞体で、神経興奮の伝達に関わる。髄鞘を形成するのはグリア細胞であり、神経節細胞自身ではない。本問の答えではない。
✗ 2. 誤り
星状膠細胞
星状膠細胞(アストロサイト)は中枢神経に存在する最も数の多いグリアで、血液脳関門の形成、代謝支持、シナプス機能修飾を担う。末梢神経には存在せず、髄鞘形成にも関与しないため本問の答えではない。
✓ 3. 正しい
シュワン細胞
シュワン細胞は末梢神経の軸索に沿って一列に並び、細胞膜を軸索のまわりに何重にも巻きつけて髄鞘を形成する。隣接するシュワン細胞の境界がランビエ絞輪であり、ここに集中するNaチャネルの脱分極が節を飛び越えて跳躍伝導を実現する。末梢神経の髄鞘形成を担う細胞として本問の答えとなる。シュワン細胞は末梢神経損傷後の再生でもブンガーバンドを形成し、軸索の再伸長を導く重要な役割を持つ。
✗ 4. 誤り
線維芽細胞
線維芽細胞は結合組織に分布しコラーゲン・エラスチンなど細胞外基質を産生する細胞で、末梢神経では神経内膜・神経周膜・神経上膜の結合組織構成に関わるが、髄鞘そのものは作らない。本問の答えではない。
ポイント
  • シュワン細胞は末梢神経の軸索を巻いて髄鞘を作り、隣接細胞の境界がランビエ絞輪となって跳躍伝導を実現する。
  • 覚え方のコツ: 「末梢=シュワンさんが1人1節ずつ巻き取り、節と節の間がランビエ」と擬人化して記憶する。
  • 関連知識: 無髄線維ではシュワン細胞(レマック細胞)が複数軸索を単層に包むのみで髄鞘を作らない。中枢の髄鞘はオリゴデンドロサイト。
  • よくある間違い: 神経節細胞(神経細胞の体)や線維芽細胞(結合組織)を髄鞘形成と誤認/末梢なのにアストロサイトを選ぶ。
  • 臨床応用: シャルコー・マリー・トゥース病は遺伝性のシュワン細胞機能異常で、末梢神経の脱髄と軸索変性により緩徐進行性の手足の筋萎縮・感覚障害・槌状趾・凹足を呈する。
比較表
細胞 所在 役割
シュワン細胞 末梢神経軸索周囲 髄鞘形成・再生誘導
神経節細胞 末梢神経節 興奮伝達(神経細胞)
星状膠細胞 中枢 BBB・代謝支持
線維芽細胞 結合組織 細胞外基質の産生
オリゴデンドロサイト 中枢 中枢の髄鞘形成
解説画像
あマ指 第12回(2004) 問題17|末梢神経の髄鞘を形成するのはどれか。 解説図
あマ指 第12回(2004) 問題17|末梢神経の髄鞘を形成するのはどれか。
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