学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ A. 神経系の構成 / Q0489

理由で解く 解剖学

Q0489 神経系

出典:鍼灸 第10回(2002) 問題15
問題
末梢神経の髄鞘形成に関与するのはどれか。
選択肢
1 外套細胞
2 神経細胞
3 神経膠細胞
4 シュワン細胞
解答
正解4(シュワン細胞)
解説
✗ 1. 誤り
外套細胞
外套細胞(衛星細胞)は末梢神経節(脊髄神経節・自律神経節)で神経細胞体を取り囲むグリア細胞である。細胞体の微小環境を整えるが髄鞘は形成しないため、本問の答えではない。
✗ 2. 誤り
神経細胞
神経細胞(ニューロン)は細胞体・樹状突起・軸索からなり、興奮の発生と伝達を担う。髄鞘は軸索を取り巻くシース構造だが、それを形成するのはグリア細胞であって神経細胞自身ではない。本問の答えではない。
✗ 3. 誤り
神経膠細胞
神経膠細胞は中枢神経と末梢神経の支持細胞を総称する用語で、中枢ではアストロサイト・オリゴデンドロサイト・ミクログリア・上衣細胞を、末梢ではシュワン細胞・外套細胞を含む。総称としては髄鞘形成に関与するが、「末梢の髄鞘形成」を具体的に担う細胞名として最も適切なのはシュワン細胞であり、本問の答えではない。
✓ 4. 正しい
シュワン細胞
シュワン細胞は末梢神経系で軸索を取り巻くグリア細胞で、1個のシュワン細胞が1本の軸索の1節を何層にも巻きつくように包んで髄鞘を形成する(有髄線維)。シュワン細胞同士の境目がランビエ絞輪となり、そこに電位依存性Naチャネルが集中して跳躍伝導を可能にする。無髄線維ではシュワン細胞(レマック細胞)が複数の軸索を単層に包み込むのみで髄鞘は作らない。末梢神経の髄鞘形成を担う細胞として本問の答えとなる。
ポイント
  • 末梢神経の髄鞘はシュワン細胞が形成し、1細胞1節対応。中枢神経はオリゴデンドロサイトが形成し、1細胞複数軸索対応。
  • 覚え方のコツ: 「末=シュワン、中=オリゴ」と頭文字で対比。シュワン=1対1のプライベートレッスン、オリゴ=1対多のオンライン配信のイメージ。
  • 関連知識: 外套細胞は神経節細胞体の被覆、ミクログリアは中枢の免疫貪食、アストロサイトは血液脳関門を形成。無髄線維のシュワン細胞(レマック)は髄鞘を巻かない。
  • よくある間違い: 神経細胞自身が髄鞘を形成すると誤認/シュワン細胞を中枢細胞と混同/外套細胞と間違えて「末梢=外套」と覚える。
  • 臨床応用: ギラン・バレー症候群は末梢神経の髄鞘を攻撃する自己免疫疾患で、上行性の四肢対称性筋力低下と腱反射消失をきたす。神経伝導速度低下が診断に有用。
比較表
項目 シュワン細胞 オリゴデンドロサイト
所在 末梢神経 中枢神経
対応軸索数 1本の1節 複数(最大40以上)
基底膜 あり なし
再生能力 あり ほぼなし
関連疾患 ギラン・バレー症候群、シャルコー・マリー・トゥース病 多発性硬化症
解説画像
鍼灸 第10回(2002) 問題15|末梢神経の髄鞘形成に関与するのはどれか。 解説図
鍼灸 第10回(2002) 問題15|末梢神経の髄鞘形成に関与するのはどれか。
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