学習トップ理由で解く 解剖学第5章 ▸ B. 尿路 / Q0388

理由で解く 解剖学

Q0388 泌尿器系

出典:鍼灸 第6回(1998) 問題24
問題
前立腺の開口部があるのはどれか。
選択肢
1 尿管
2 膀胱
3 尿道
4 精管
解答
正解3(尿道)
解説
✗ 1. 誤り
尿管
尿管は腎盂から膀胱へ尿を運ぶ管で、前立腺とは位置的に無関係である。左右の尿管は膀胱底を斜めに貫いて尿管口として開口し、前立腺の実質を貫かない。
✗ 2. 誤り
膀胱
前立腺は膀胱のすぐ下方に位置して尿道(前立腺部)を取り囲む腺であり、膀胱内腔へ直接導管を開かない。前立腺導管は尿道前立腺部に開口する。
✓ 3. 正しい
尿道
前立腺は栗の実形の腺で、その中央を男性尿道(前立腺部)が貫く。前立腺の多数の導管は尿道前立腺部の精丘両側に開口し、弱アルカリ性・乳白色の前立腺液を射精時に尿道内へ放出する。同じ尿道前立腺部には左右の射精管(精管と精嚢導管の合流部)も開口し、精液が尿道内で混和される。前立腺液は重炭酸塩・亜鉛・酸性フォスファターゼを含み、精子運動を促進する。
✗ 4. 誤り
精管
流れの向きが逆で、精管に前立腺導管が開くのではなく、精管が前立腺の中で精嚢導管と合流して射精管となり、この射精管が尿道に開く。前立腺はあくまで独自の導管を尿道前立腺部に送る腺であり、精管側に開口しない。
ポイント
  • 前立腺の導管と射精管はいずれも「尿道前立腺部」に開口する。男性尿道は尿と精液の共通路(尿生殖路)となる。
  • 覚え方のコツ: 「前立腺は尿道のド真ん中」。尿道を取り囲む腺→導管は自分を貫く尿道に開くと一体で覚える。
  • 関連知識: 前立腺は内腺(尿道周囲)と外腺(周辺)に分かれ、内腺は加齢で肥大して排尿障害を、外腺は癌の好発部位となる。前立腺液は弱アルカリ性で精子運動促進作用を持つ。
  • よくある間違い: 前立腺導管が膀胱に開くと誤る/射精管と前立腺導管を同一視する/尿管が前立腺を貫くと誤る。
  • 臨床応用: 前立腺肥大症は尿道前立腺部を圧迫して排尿困難・頻尿・残尿感を呈する。TUR-P(経尿道的前立腺切除術)は内腺を経尿道的に切除し、尿道の通過性を回復させる術式。
比較表
開口部位 開口するもの
尿道前立腺部(精丘) 射精管(左右1対)・前立腺導管(多数)
尿道隔膜部 尿道球腺の導管(下方の海綿体部へ開く)
膀胱底(膀胱三角) 左右尿管口
解説画像
鍼灸 第6回(1998) 問題24|前立腺の開口部があるのはどれか。 解説図
鍼灸 第6回(1998) 問題24|前立腺の開口部があるのはどれか。
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