
この図の解説
腎臓を縦に割った断面図である。まず注目したいのは、表層の暗赤色に見える「皮質」と、深部の蒼白に見える「髄質」の色の違いだ。図の右外周に沿った層が皮質、その内側で放射状の線条が集まる円錐形のかたまりが「腎錐体」で、この腎錐体が8〜12個集まって髄質をつくる。腎錐体の間に皮質が入り込んだ柱状の部分が「腎柱」である。腎錐体の丸い先端は内側に突出して「腎乳頭」となり、これを杯状に受ける「小腎杯」、それが合流した「大腎杯」、さらに集まった「腎盂」へと尿の通り道が続き、腎門で「尿管」に移行する。左下の流れ図(集合管→小腎杯→大腎杯→腎盂→尿管)と断面を照らし合わせて、尿がどこを通って外へ向かうかを目で追うとよい。血管では、髄質と皮質の境を横走する「弓状動脈・静脈」と、腎錐体の間を縦走する「葉間動脈・静脈」の位置関係を確認する。
学習の要点
- 皮質は腎臓の表層、髄質は深部で、髄質は8〜12個の円錐形の腎錐体からなる。腎錐体の尖端が腎乳頭。
- 覚え方のコツ: 尿の下り坂は「乳頭→小→大→盂→管」。集合管が腎乳頭に開口してから小腎杯・大腎杯・腎盂を経て尿管に注ぐ、と一本道で暗唱する。
- 覚え方のコツ: 腎「柱」は皮質が髄質の間に立つ柱、腎「錐」体は円錐形のかたまり。柱と錐で位置を区別する。
- 関連知識: 腎乳頭に開口する集合管は、遠位尿細管に続く尿の最終路。腎小体・尿細管とあわせてネフロンが皮質・髄質にまたがって配置される。
- よくある間違い: 「腎錐体=皮質」ではない。腎錐体は髄質を形成する。皮質は腎錐体の周囲と腎柱をつくる。
- 臨床応用: 腎乳頭〜腎杯は尿路結石が形成・停滞しやすく、腎盂・尿管へ下ると疝痛の原因になる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
腎錐体の尖端を( )といい、ここに集合管が開口する。
答えを見る
答え: 腎乳頭
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。