
この図の解説
この図は膵臓を十二指腸とともに前方から見て、内部を走る膵管系を透かして描いたもの。膵臓は右端の膨らんだ膵頭部、中央の膵体部、左に細く伸びる膵尾部の3部からなり、膵頭部はC字状に曲がった十二指腸に抱きかかえられる。膵実質を貫く黄色い管が主膵管(Wirsung管)で、膵尾から膵頭へ膵液を集めながら走り、緑色の総胆管と合流して十二指腸下行部の大十二指腸乳頭(ファーター乳頭)に開口する。図の吹き出しと下段の拡大図がこの合流と開口、それを取り囲むオッディ括約筋を示す。上方には副膵管(Santorini管)が別に小十二指腸乳頭へ向かう。膵頭部の背側を門脈・上腸間膜動静脈が通り、下方に膵鈎状突起部が張り出す位置関係も押さえたい。
学習の要点
- 膵液を運ぶ主膵管は総胆管と合流し、十二指腸下行部の大十二指腸乳頭に開口する。
- 覚え方のコツ: 膵頭・膵体・膵尾は右→左の順。「頭は十二指腸に抱かれ、尾は脾臓に届く」で左右を固定。主膵管=Wirsung、副膵管=Santorini。
- 関連知識: 大十二指腸乳頭には肝臓からの総胆管も合流するため、膵頭部を通る総胆管が膵頭がんで圧迫されると胆汁の流出が妨げられ、黄疸をきたしやすい。
- よくある間違い: 十二指腸に抱かれるのは膵尾ではなく膵頭。ランゲルハンス島は膵尾に多い。副膵管が開くのは小十二指腸乳頭で、大乳頭ではない。
- 臨床応用: オッディ括約筋は膵液・胆汁の流出を調節する関門で、胆石の嵌頓やこの部の機能異常は胆道痛や膵炎の一因となる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
膵液を運ぶ主膵管は( )と合流して大十二指腸乳頭に開口する。空欄に入る管の名称を答えよ。
答えを見る
答え: 総胆管
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。