
この図の解説
この表は、大腸を盲腸・虫垂・結腸4部・直腸・肛門の順に縦に並べ、「特徴」と「腹膜」の有無で横断的に整理した系統表である。まず特徴の列を見ると、盲腸と結腸(上行・横行・下行・S状)には半月ヒダ・結腸ヒモ・結腸膨起・腹膜垂という共通の4特徴が並び、直腸ではこれらが消えて直腸膨大部・直腸横ヒダに置き換わる。この「結腸にはあるが直腸にはない」という対比が第一の見どころである。次に右端の腹膜の列に注目すると、結腸4部では有り・無しが交互に並ぶ。横行結腸とS状結腸は腸間膜をもつ腹膜内臓器で「有り」、上行結腸と下行結腸は後腹壁に固定される腹膜後臓器で「無し」となる。最下段の肛門は重層扁平上皮でおおわれ、内肛門括約筋(平滑筋・自律神経支配)と外肛門括約筋(横紋筋・陰部神経支配)が対になって並ぶ。大腸全体の区分・特徴・腹膜・神経支配を1枚で確認できる総まとめの図である。
学習の要点
- 大腸は盲腸・結腸・直腸の3部からなり、結腸の外形3特徴(結腸ヒモ・結腸膨起・腹膜垂)+半月ヒダは直腸には見られない。
- 覚え方のコツ: 腹膜「有り/無し」は上から交互に並ぶ。横行・S状=腸間膜あり(腹膜内臓器)、上行・下行=後腹壁固定(腹膜後臓器)。「動く腸は腹膜あり」。
- 関連知識: 横行結腸とS状結腸は間膜をもち移動性に富むのは胃・空腸・回腸と同じ腹膜内臓器のグループ。上行・下行結腸は十二指腸・膵臓と同じ腹膜後臓器。
- よくある間違い: 内肛門括約筋を随意筋(横紋筋)と取り違える、直腸に結腸ヒモがあると思い込む、上行結腸を腹膜内臓器と誤る。
- 臨床応用: 排便時、外肛門括約筋は陰部神経(S2-S4)支配の横紋筋で随意的にしめられる。仙髄や陰部神経の障害では便失禁が起こりうる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
外肛門括約筋は横紋筋からなり、( )神経(S2-S4)の支配を受けて随意的にはたらく。空欄に入る語を答えよ。
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答え: 陰部
回盲弁と虫垂が付属するのは、盲腸か直腸か。
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答え: 盲腸
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。