学習トップ理由で解く 解剖学第4章 ▸ G. 大腸 / Q0319

理由で解く 解剖学

Q0319 消化器系

出典:あマ指 第14回(2006) 問題22
問題
大腸にのみみられるのはどれか。
選択肢
1 腸腺
2 腸間膜
3 腹膜垂
4 輪状ヒダ
解答
正解3(腹膜垂)
解説
✗ 1. 誤り
腸腺
腸腺は小腸・大腸ともに粘膜固有層内にあり、腸液を分泌する管状腺である。大腸特有の構造ではなく、共通してみられるため本問の答えとならない。
✗ 2. 誤り
腸間膜
腸間膜は空腸・回腸・横行結腸・S状結腸など腹膜内臓器である腸管を後腹壁に固定する腹膜のヒダで、小腸にも大腸にも存在する。大腸のみに特異的ではない。
✓ 3. 正しい
腹膜垂
腹膜垂は大腸(盲腸・結腸)の漿膜表面から脂肪組織を含んで突出する小塊で、大腸特有の構造である。直腸を除く大腸全域に分布し、結腸ヒモや膨起(ハウストラ)とともに大腸の肉眼的な特徴を形成する三大特徴の一つである。小腸には存在しないため、本問で「大腸にのみみられるもの」として正解となる。大腸の3大特徴「結腸ヒモ・膨起・腹膜垂」はセットで記憶する必須事項。
✗ 4. 誤り
輪状ヒダ
輪状ヒダ(ケルクリングヒダ)は小腸粘膜の全周性の高いヒダで、空腸上部で最も発達し、回腸末端で消失する。大腸には輪状ヒダはなく、半月ヒダ(結腸ヒモ間の三日月状のヒダ)がみられる。したがって輪状ヒダは小腸の構造であり、大腸特有ではない。
ポイント
  • 大腸の3大特徴は「結腸ヒモ・膨起(ハウストラ)・腹膜垂」。いずれも盲腸・結腸にみられ、直腸には欠ける。
  • 覚え方のコツ: 大腸3特徴は「ヒモ・ふくらみ・あぶらの袋」(結腸ヒモ+膨起+腹膜垂)と記憶。小腸にはいずれもなく、代わりに輪状ヒダ・腸絨毛が発達する。
  • 関連知識: 結腸ヒモ3本は縦走筋が3束に集まったもので、間を結ぶ輪走筋の断続的収縮で膨起が形成される。
  • よくある間違い: 輪状ヒダを大腸の構造と誤認/半月ヒダを小腸と混同/腸腺・腸間膜を大腸特有と考える。
  • 臨床応用: 腹膜垂は虚血や捻転で腹膜垂炎を起こし急性腹症の鑑別対象。憩室(結腸憩室)は結腸ヒモ周囲の筋層が薄い部位から発生する。
比較表
構造 小腸 大腸(盲腸・結腸) 直腸
輪状ヒダ(ケルクリング) あり(空腸で最発達) なし なし
半月ヒダ なし あり(結腸ヒモ間) なし
腸絨毛 密生 なし(粘膜平滑) なし
結腸ヒモ なし あり(3本) なし(扇状に広がり消失)
膨起(ハウストラ) なし あり なし
腹膜垂 なし あり なし
パイエル板 回腸下部に多い 孤立リンパ小節のみ 孤立リンパ小節
解説画像
あマ指 第14回(2006) 問題22|大腸にのみみられるのはどれか。 解説図
あマ指 第14回(2006) 問題22|大腸にのみみられるのはどれか。
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