学習トップ理由で解く 解剖学第3章 ▸ A. 鼻腔・副鼻腔 / Q0204

理由で解く 解剖学

Q0204 呼吸器系

出典:鍼灸 第6回(1998) 問題22
問題
鼻腔について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 鼻甲介によって左右に分けられる。
2 副鼻腔は鼻道と交通する。
3 下鼻道に鼻涙管が開口する。
4 口蓋で口腔と境される。
解答
正解1(鼻甲介によって左右に分けられる。)
解説
✓ 1. 誤り
鼻甲介によって左右に分けられる。
これが誤った記述で、本問の解答となる。鼻腔を左右に分けるのは「鼻中隔」であり、「鼻甲介」ではない。鼻中隔は篩骨の垂直板・鋤骨・鼻中隔軟骨からなる仕切りで、鼻腔を左右の半腔に分ける。一方、鼻甲介(上・中・下)は鼻腔の外側壁から内側に張り出すひさし状の構造物で、その下に上・中・下鼻道をつくり、吸気の加温・加湿・除塵の役割を担う。左右を仕切る構造と、外側壁にぶら下がる構造を明確に区別することが重要である。受験でよく問われる引っ掛けであり、「鼻中隔=仕切り/鼻甲介=ひさし」とセットで記憶したい。
✗ 2.
副鼻腔は鼻道と交通する。
✗ 正しい。 記述は正しい。前頭洞・上顎洞・前&中篩骨蜂巣は中鼻道、後篩骨蜂巣は上鼻道、蝶形骨洞は蝶篩陥凹へと、副鼻腔はいずれも鼻道(または蝶篩陥凹)を介して鼻腔と交通する。
✗ 3.
下鼻道に鼻涙管が開口する。
✗ 正しい。 記述は正しい。鼻涙管は眼窩内側の涙嚢から下降し、下鼻道の前部に開口する。これは下鼻道に開口する唯一の構造物であり、副鼻腔はいずれも下鼻道には開口しない。
✗ 4.
口蓋で口腔と境される。
✗ 正しい。 記述は正しい。鼻腔の下壁(床)は骨口蓋(硬口蓋)で形成され、その下方に口腔が広がる。すなわち口蓋は鼻腔と口腔を隔てる壁となる。硬口蓋は上顎骨口蓋突起と口蓋骨水平板からできている。
ポイント
  • 鼻腔を左右に分けるのは鼻中隔であり、鼻甲介ではない。鼻甲介は外側壁から張り出すひさし。
  • 覚え方のコツ: 「中隔は仕切り、甲介はひさし」と構造で覚える。中隔は篩骨垂直板+鋤骨+鼻中隔軟骨の3要素。
  • 関連知識: 鼻中隔前下部のキーゼルバッハ部位は毛細血管が集中し、鼻出血の好発部位。鼻腔の床は硬口蓋で、口腔と仕切られる。
  • よくある間違い: 「鼻甲介」と「鼻中隔」の役割を混同する。文字が似ていて設問でも頻繁に入れ替えられる頻出引っ掛け。
  • 臨床応用: 鼻中隔弯曲症では鼻閉が生じ、副鼻腔の換気不全や慢性副鼻腔炎の原因となる。外傷や成長不均衡で弯曲し、鼻中隔矯正術の対象となる。
解説画像
鍼灸 第6回(1998) 問題22|鼻腔について誤っている記述はどれか。 解説図
鍼灸 第6回(1998) 問題22|鼻腔について誤っている記述はどれか。
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