学習トップ理由で解く 解剖学第2章 ▸ F. リンパ系 / Q0195

理由で解く 解剖学

Q0195 循環器系

出典:あマ指 第27回(2019) 問題20
問題
T リンパ球が成熟する器官はどれか。
選択肢
1 扁 桃
2 胸 腺
3 脾 臓
4 パイエル板
解答
正解2(胸 腺)
解説
✗ 1.
扁 桃
扁桃は咽頭粘膜のリンパ小節集合で、Bリンパ球の活性化と抗体産生の場として機能するが、Tリンパ球の成熟(一次分化)は行わない。扁桃内にもTリンパ球は分布するが、それらはすでに胸腺で成熟した後に運ばれてきたものである。
✓ 2. 正しい
胸 腺
胸腺(Thymus)はTリンパ球の成熟の場であり、TリンパのTは胸腺(Thymus)の頭文字に由来する。骨髄で生まれたTリンパ球前駆細胞は血管系を経由して胸腺に入り、皮質→髄質と移動する過程で自己抗原に対する正の選択・負の選択を受け、機能的なTリンパ球として成熟する。成熟後は血管系を介して全身のリンパ系器官に分配され、細胞性免疫や抗体産生の制御を担う。
✗ 3.
脾 臓
脾臓は血液中の抗原に対するBリンパ球応答の場であり、白脾髄でリンパ球が増生される。しかし脾臓はTリンパ球を前駆細胞から成熟させる場ではない。二次リンパ性器官として成熟したリンパ球が活性化する場である。
✗ 4.
パイエル板
パイエル板は回腸粘膜下の集合リンパ小節で、腸管内抗原に対するBリンパ球応答(IgA産生)を担う。Tリンパ球も存在するが、胸腺で成熟した後に運ばれてくる細胞であり、ここが成熟の場ではない。
ポイント
  • Tリンパ球は胸腺(Thymus)で成熟する。TはThymusの頭文字。
  • 覚え方のコツ: 「T=Thymus(胸腺)」「B=Bone marrow(骨髄)」と頭文字対応で覚える。成熟部位=一次リンパ性器官。
  • 関連知識: 胸腺皮質で未熟T細胞が正の選択(MHC認識)、髄質で負の選択(自己反応性除去)を経て成熟する。胸腺はリンパ小節を持たない特殊な構造。
  • よくある間違い: T細胞が胸腺で「産生される」と覚える(産生は骨髄、成熟が胸腺)/B細胞も胸腺で成熟すると誤解する。
  • 臨床応用: DiGeorge症候群は胸腺形成不全でT細胞免疫不全を呈する。HIVはCD4+T細胞を破壊して獲得免疫不全を引き起こす。
比較表
リンパ球 産生部位 成熟部位 主機能
Tリンパ球 骨髄 胸腺 細胞性免疫、免疫制御
Bリンパ球 骨髄 骨髄 液性免疫(抗体産生)
解説画像
あマ指 第27回(2019) 問題20|T リンパ球が成熟する器官はどれか。 解説図
あマ指 第27回(2019) 問題20|T リンパ球が成熟する器官はどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 解剖学
App Store入手