学習トップ理由で解く 解剖学第2章 ▸ D. 静脈系 / Q0150

理由で解く 解剖学

Q0150 循環器系

出典:あマ指 第13回(2005) 問題30
問題
右心房に開口しないのはどれか。
選択肢
1 上大静脈
2 下大静脈
3 肺静脈
4 冠状静脈洞
解答
正解3(肺静脈)
解説
✗ 1.
上大静脈
✗ 正しい。 上大静脈は左右の腕頭静脈と奇静脈を集め、上行大動脈の右側を下行して右心房の上壁に注ぐ。頭頸部・上肢・胸壁からの静脈血を右心房に流入させる主要経路であり、右心房に開口する静脈の代表例である。
✗ 2.
下大静脈
✗ 正しい。 下大静脈は下半身・腹部臓器からの静脈血を集め、横隔膜の大静脈孔を貫いて直ちに右心房下壁に開口する。第5腰椎前で左右総腸骨静脈が合流して始まり、腰静脈・腎静脈・肝静脈などを受けて上行する経路をたどる。
✓ 3. 誤り
肺静脈
肺静脈は左右の肺から各2本ずつ計4本が心臓後面に回り込み、左心房の後壁に開口する。ガス交換を終えた動脈血を左心房へ戻す肺循環の還流路であり、右心房には開口しない。右心房に開くのは上大静脈・下大静脈・冠状静脈洞の3系統と覚えるのが基本である。心エコーやカテーテル治療の解剖学的理解において、4つの肺静脈がすべて左心房に戻る点は心房細動アブレーションなどの標的部位としても重要な基礎知識となる。
✗ 4.
冠状静脈洞
✗ 正しい。 冠状静脈洞は心臓後面の冠状溝を走る太い心臓静脈の本幹で、心筋自体で使われた静脈血を集め、右心房後壁に独立して開口する(冠状静脈洞口)。大心臓静脈・中心臓静脈・小心臓静脈などが注ぎ込み、右心房の第3の流入路となっている。
ポイント
  • 右心房に開口する3本=上大静脈・下大静脈・冠状静脈洞。左心房に開く4本=肺静脈。
  • 覚え方のコツ: 「右心房の入口は3つ(上・下・冠)、左心房の入口は4つ(肺静脈×4)」と本数で覚える。
  • 関連知識: 卵円孔は胎児期に右心房→左心房の短絡路、出生後は卵円窩として閉鎖痕を残す。
  • よくある間違い: 肺静脈を右心房に誤配属する/冠状静脈洞を左心房開口と誤解する。
  • 臨床応用: 心房細動に対するカテーテルアブレーションでは肺静脈起源の異常興奮を左心房側で電気的隔離(肺静脈隔離術)する。
解説画像
あマ指 第13回(2005) 問題30|右心房に開口しないのはどれか。 解説図
あマ指 第13回(2005) 問題30|右心房に開口しないのはどれか。
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