学習トップ理由で解く 解剖学第2章 ▸ C. 動脈系 / Q0109

理由で解く 解剖学

Q0109 循環器系

出典:あマ指 第4回(1996) 問題29
問題
腹大動脈の枝でないのはどれか。
選択肢
1 腎動脈
2 内腸骨動脈
3 下腸間膜動脈
4 卵巣動脈
解答
正解2(内腸骨動脈)
解説
✗ 1.
腎動脈
✗ 正しい。 腎動脈は第1腰椎の高さで腹大動脈の側方から左右1対出る太い動脈で、有対性臓側枝に分類される。右腎動脈は下大静脈の深層をくぐる。腹大動脈の直接枝である。
✓ 2. 誤り
内腸骨動脈
腹大動脈は第4腰椎の高さで左右の総腸骨動脈に分かれ、さらに総腸骨動脈が仙腸関節付近で内腸骨動脈と外腸骨動脈に分かれる。したがって内腸骨動脈は総腸骨動脈の枝であって、腹大動脈の直接枝ではない。内腸骨動脈は骨盤内臓・骨盤壁・下肢近位部に分布する骨盤内血行の中心であり、腹大動脈からは1段階介して派生するという階層を押さえる。
✗ 3.
下腸間膜動脈
✗ 正しい。 下腸間膜動脈は腹大動脈の前面から起こる無対性臓側枝で、下行結腸から直腸上部(後腸由来)を養う。腹腔動脈・上腸間膜動脈とともに、腹大動脈から直接分岐する3本の消化器系臓側枝の1つである。
✗ 4.
卵巣動脈
✗ 正しい。 卵巣動脈(男性では精巣動脈)は腎動脈起始部のやや下方で腹大動脈の側方から有対性に分枝する。女性では卵巣提索の中を走って卵巣に達する。性腺動脈として腹大動脈の直接枝に数えられる。
ポイント
  • 腹大動脈は第4腰椎の高さで左右の総腸骨動脈と正中仙骨動脈に分かれる。内腸骨・外腸骨は総腸骨動脈の枝。
  • 覚え方のコツ: 「腹大動脈は腰椎4で終わる」。そこから総腸骨動脈→内腸骨+外腸骨と枝分かれする階層構造で把握する。
  • 関連知識: 腹大動脈の枝は壁側枝(下横隔動脈・腰動脈)、有対性臓側枝(腎動脈・性腺動脈)、無対性臓側枝(腹腔・上腸間膜・下腸間膜)の3系統。
  • よくある間違い: 内腸骨動脈と下腸間膜動脈の起始レベルを混同する。下腸間膜動脈は腹大動脈直接、内腸骨動脈は総腸骨動脈の枝と一段深い。
  • 臨床応用: 腹部大動脈瘤は腎動脈分岐部以下に好発し、破裂すると生命に関わる。内腸骨動脈塞栓術は産科大量出血や骨盤骨折時に用いられる。
比較表
血管 起源 分類
腎動脈 腹大動脈 有対性臓側枝
卵巣/精巣動脈 腹大動脈 有対性臓側枝
下腸間膜動脈 腹大動脈 無対性臓側枝
内腸骨動脈 総腸骨動脈 骨盤・下肢近位の動脈
解説画像
あマ指 第4回(1996) 問題29|腹大動脈の枝でないのはどれか。 解説図
あマ指 第4回(1996) 問題29|腹大動脈の枝でないのはどれか。
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