学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §4 柔道整復師法 / QJ31A044

理由で解く 柔道整復師

QJ31A044 必修問題

出典:第31回柔道整復師国家試験(2023)午前 問44
問題
柔道整復師免許の欠格事由はどれか。
選択肢
1 麻薬の中毒者
2 年金の滞納者
3 科料を受けた者
4 外国籍の者
解答
正解1(麻薬の中毒者)
解説

柔道整復師法第4条は、免許を与えないことがある事由(相対的欠格事由)として麻薬・大麻・あへんの中毒者を挙げています。したがって1が欠格事由にあたります。

柔道整復師法の欠格事由は、(1)心身の障害により業務を適正に行うことができない者として厚生労働省令で定めるもの、(2)麻薬・大麻・あへんの中毒者、(3)罰金以上の刑に処せられた者、(4)柔道整復師の業務に関し犯罪または不正の行為があった者、の4つです。これらは「該当したら必ず免許を与えない」絶対的欠格事由ではなく、「免許を与えないことがある」相対的欠格事由である点が重要です。判断の鍵になるのが(3)の「罰金以上」という表現で、刑法第9条が定める主刑は重い順に死刑・拘禁刑・罰金・拘留・科料です(令和4年法律第67号による改正で、令和7年6月1日から懲役と禁錮は拘禁刑に一本化されました。旧法下で作成された過去問や教材では「死刑>懲役>禁錮>罰金>拘留>科料」と表記されますが、罰金・拘留・科料の並びは変わっていません)。罰金より軽い拘留と科料は「罰金以上」に含まれません。国籍要件や税・年金の納付状況は、そもそも法に規定がありません。

✓ 1. 正しい
麻薬の中毒者
柔道整復師法第4条に「麻薬、大麻又はあへんの中毒者」と明記されています。判断力や身体機能が損なわれ、施術の安全性を保てないおそれがあるためです。なお相対的欠格事由なので、該当すれば直ちに免許が取り消されるのではなく、治療・回復の状況を踏まえて個別に判断されます。
✗ 2. 誤り
年金の滞納者
年金や税の滞納は柔道整復師法の欠格事由に含まれていません。欠格事由は施術の安全性・信頼性に直接関わる事項に限られています。
✗ 3. 誤り
科料を受けた者
欠格事由は「罰金以上の刑に処せられた者」です。主刑の重さは刑法第9条・第10条により死刑>拘禁刑>罰金>拘留>科料の順で、科料は罰金より軽いため「罰金以上」に含まれません。令和7年6月1日施行の改正刑法で懲役・禁錮が拘禁刑に一本化された後も、罰金を境界とするこの判断は変わりません。「科料」と「過料(行政上の金銭罰で刑罰ではない)」の区別も併せて確認しておきましょう。
✗ 4. 誤り
外国籍の者
柔道整復師法に国籍要件はありません。所定の学校・養成施設を卒業して国家試験に合格すれば、国籍を問わず免許を受けられます。
ポイント
  • 柔道整復師法第4条の欠格事由は4つ。心身の障害/麻薬・大麻・あへんの中毒者/罰金以上の刑/業務に関する犯罪・不正行為
  • すべて相対的欠格事由(=「免許を与えないことがある」)。絶対的欠格事由は置かれていない。
  • 主刑の重さの順(刑法第9条・第10条)は死刑>拘禁刑>罰金>拘留>科料。拘留・科料は「罰金以上」に含まれない。
  • 令和7年6月1日施行の改正刑法(令和4年法律第67号)により、懲役と禁錮は拘禁刑に一本化された。旧法下の出題・教材では「懲役」「禁錮」と表記されるが、「罰金以上」の境界は変わらない(拘留・科料は含まれない)。
  • 「科料」は刑罰、「過料」は刑罰ではない行政上の金銭罰。読みが同じなので出題されやすい。
  • 国籍・納税状況・年齢は欠格事由ではない。法に書かれていない要件を足さないこと。
比較表
刑の種類(現行)重さの順(刑法第9条・第10条)「罰金以上の刑」に含まれるか
死刑1含まれる
拘禁刑(旧・懲役/禁錮)2含まれる
罰金3含まれる(境界)
拘留4含まれない
科料5含まれない
過料—(刑罰ではない)含まれない
令和7年6月1日施行の改正刑法(令和4年法律第67号)により懲役・禁錮は拘禁刑に一本化された。旧法下の出題では「死刑>懲役>禁錮>罰金>拘留>科料」と表記されるが、罰金を境界とする判断は同じ。没収は付加刑。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。