学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 整形外科学 ▸ §5 総論 骨・関節の損傷 / QJ30P058
理由で解く 柔道整復師
小児の骨は自家矯正(リモデリング)能に富むが、矯正できる変形とできない変形がはっきり分かれる。長軸まわりのねじれである回旋変形は自家矯正されないため、1が誤りで、これが答えとなる。
小児骨は骨膜が厚く血行に富み、骨端軟骨(成長軟骨板)が残っているため、成長とともに骨が作り替えられて変形が修正されていく。矯正が期待できるのは、側方転位と、関節の運動方向と一致する屈曲(角状)変形である。側方転位は骨幹横径のおよそ1/2〜1程度までは矯正され、短縮転位は骨の過成長によって代償される。一方、回旋変形は成長方向と無関係で元へ戻す力が働かず、関節運動方向と異なる方向の角状変形(内反・外反変形など)も矯正されにくい。矯正力は年齢が低いほど、また骨端線に近いほど大きく、逆に思春期近くの骨幹部ではほとんど期待できない。したがって整復では回旋転位を最優先で確実に戻し、以後の固定と経過観察でも回旋が残っていないかを繰り返し確認する。
| 転位・変形の種類 | 自家矯正 | ポイント |
|---|---|---|
| 側方転位 | される | 骨幹横径のおよそ1/2〜1程度までは矯正が期待できる |
| 屈曲(角状)転位 ※関節運動方向と一致 | される | 骨端線に近いほど、年齢が低いほど矯正力が大きい |
| 短縮転位 | 代償される | 骨の過成長によって長さの差が埋められる |
| 屈曲(角状)転位 ※関節運動方向と異なる(内反・外反) | されにくい | 関節運動面から外れた変形は残りやすい |
| 回旋転位 | されない | 整復時に必ず完全に戻す。残せば機能障害となる |
| ソルター・ハリス分類 | 骨折線の走り方 | 予後 |
|---|---|---|
| Ⅰ | 骨端線だけで離開する | 良好 |
| Ⅱ | 骨端線+骨幹端の三角骨片(最も多い) | 良好 |
| Ⅲ | 骨端線+骨端を通り関節面に達する | やや不良(関節面の正確な整復が必要) |
| Ⅳ | 骨端から骨端線を越えて骨幹端まで縦に及ぶ | 不良(骨橋を形成し成長障害を残しやすい) |
| Ⅴ | 骨端線が長軸方向に圧挫される | 最も不良(受傷直後は診断が難しく、後に成長障害で判明) |
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