学習トップ理由で解く 生理学第14章 ▸ A. 生体の防御機構 / Q0945

理由で解く 生理学

Q0945 生体の防御機構

出典:鍼灸 第23回(2015) 問題37
問題
免疫について正しいのはどれか。
選択肢
1 マクロファージは抗原を提示する。
2 ヘルパーT細胞は補体を放出する。
3 好中球は抗原を特異的に認識する。
4 サイトカインは抗原と特異的に結合する。
解答
正解1(マクロファージは抗原を提示する。)
解説
✓ 1. 正しい
マクロファージは抗原を提示する。
マクロファージは単球から分化した大型の貪食細胞で、病原体を貪食して分解した後、その抗原ペプチドをMHCクラスII分子に結合させて細胞表面に提示する。この抗原提示によりヘルパーT細胞が活性化され、獲得免疫(液性免疫・細胞性免疫)が誘導される。マクロファージは樹状細胞とともに代表的な抗原提示細胞(APC)である。
✗ 2. 誤り
ヘルパーT細胞は補体を放出する。
ヘルパーT細胞が産生・放出するのはサイトカイン(IL-2、IL-4、IFN-γなど)であり、補体ではない。補体は主に肝臓で産生される血漿蛋白質である。
✗ 3. 誤り
好中球は抗原を特異的に認識する。
好中球は自然免疫の貪食細胞であり、病原体を非特異的に認識して排除する。抗原の特異的認識はT細胞(T細胞受容体)やB細胞(B細胞受容体)が行う。
✗ 4. 誤り
サイトカインは抗原と特異的に結合する。
サイトカインは免疫細胞間のシグナル伝達物質(インターロイキン、インターフェロンなど)であり、抗原と特異的に結合する機能は持たない。抗原と特異的に結合するのは抗体(免疫グロブリン)である。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 「マクロファージは食べて(貪食)見せる(抗原提示)細胞」と覚える。抗原を「見せる相手」はヘルパーT細胞である。
  • 関連知識: 補体系は約30種類の血漿蛋白からなり、古典経路(抗原抗体複合体で活性化)、副経路(病原体表面で活性化)、レクチン経路の3経路で活性化される。サイトカインは免疫調節の情報伝達物質であり、抗体とは全く異なる。
  • よくある間違い: 「サイトカイン」と「抗体」の機能を混同しやすい。サイトカインは細胞間の信号、抗体は抗原に結合して排除する分子であり、役割が異なる。
  • 教科書では「c.白血球の働き」の範囲に該当する。
比較表
用語 産生細胞 機能
抗体(免疫グロブリン) B細胞(形質細胞) 抗原と特異的に結合して排除
サイトカイン T細胞、マクロファージ等 免疫細胞間のシグナル伝達
補体 肝臓(血漿蛋白) オプソニン化、溶菌、炎症促進
解説画像
鍼灸 第23回(2015) 問題37|免疫について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第23回(2015) 問題37|免疫について正しいのはどれか。
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