
この図の解説
この図は、抗体(免疫グロブリン)の形と、それが免疫でどう働くかを一望できるようにまとめている。まず左上の模式図で形をつかむ。抗体はY字型で、先端の2か所がFab領域=抗原結合部位、幹にあたる下半分がFc領域である。抗体は体内に侵入した異物(抗原)に対して免疫反応でつくられ、抗原と特異的に結合する。残り5つの図が具体的な働きで、ウイルスに結合して感染力を失わせる、毒素に結合して中和する、細菌などと結合して抗原抗体複合体(凝集)をつくる、食作用を促進する(オプソニン作用)、補体とともに細菌の膜を破壊する(膜侵襲複合体)。Fab領域が抗原をとらえ、Fc領域が食細胞や補体と連携する、という役割分担が働きを読み解く鍵になる。
学習の要点
- 抗体はY字型で、Fab領域が抗原と結合し、Fc領域が食細胞や補体と連携する。
- 覚え方のコツ: 働きは「中和・凝集・オプソニン・補体活性化」の4本柱。ウイルスや毒素は"中和"、細菌はまとめて"凝集"、食べさせるのが"オプソニン"。
- 関連知識: 抗体をつくるのは粗面小胞体が発達した形質細胞。異物の情報は大食細胞(マクロファージ)が抗原提示でリンパ球へ伝える。
- よくある間違い: 抗原と結合するのはFc領域ではなくFab領域。オプソニン作用は食作用の"促進"であって抑制ではない。
- 臨床応用: 花粉症やじんま疹では、肥満細胞表面のIgE受容体に抗原が結合してヒスタミンが放出される(I型アレルギー)。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
抗体が異物に結合し、食細胞による取り込みを促進する働きを( )作用という。
答えを見る
答え: オプソニン
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。