学習トップ理由で解く 生理学第13章 ▸ E. 味覚と嗅覚 / Q0894

理由で解く 生理学

Q0894 感覚

出典:鍼灸 第14回(2006) 問題47
問題
味覚について正しいのはどれか。
選択肢
1 味蕾で感受される。
2 求心性線維は舌下神経である。
3 大脳皮質の体性感覚野へ送られる。
4 辛味は5つの基本味の一つである。
解答
正解1(味蕾で感受される。)
解説
✓ 1. 正しい
味蕾で感受される。
味覚は味蕾で感受される。味蕾は舌の乳頭(有郭乳頭・葉状乳頭・茸状乳頭)や軟口蓋・咽頭に分布する味覚受容装置であり、内部の味細胞が化学物質を受容して味覚情報を生成する。1つの味蕾には約50〜100個の味細胞が含まれ、味孔を通じて口腔内の味物質と接触する。成人の味蕾の総数は約5,000〜10,000個とされる。
✗ 2. 誤り
求心性線維は舌下神経である。
味覚の求心性線維は顔面神経(鼓索神経:舌の前方2/3)、舌咽神経(舌の後方1/3)、迷走神経(喉頭蓋周辺)である。舌下神経(XII)は舌の運動を支配する純運動神経であり、味覚には関与しない。
✗ 3. 誤り
大脳皮質の体性感覚野へ送られる。
味覚情報は大脳皮質の味覚野(島皮質・前頭弁蓋部)に送られる。体性感覚野(中心後回)は触覚・圧覚・温度覚・痛覚などの体性感覚を処理する領域であり、味覚の投射先ではない。
✗ 4. 誤り
辛味は5つの基本味の一つである。
辛味は5つの基本味(甘味・塩味・酸味・苦味・旨味)には含まれない。辛味は三叉神経の自由神経終末が感知する痛覚(化学的侵害刺激)であり、味覚ではなく体性感覚に分類される。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 「味蕾(みらい)の味細胞で未来の味を感じる」→味覚受容器は味蕾。「舌下神経="舌の下働き(運動)"」→運動神経であり味覚とは無関係。「辛味は"から(体)い"→体性感覚(痛覚)」と覚える。
  • 関連知識: 問874(基本味)、問876(味覚の神経支配)、問877(塩味と基本味)と共通テーマである。味覚野は島皮質であり、体性感覚野とは異なる点を明確に区別する。糸状乳頭は味蕾を含まない唯一の舌乳頭である。
  • よくある間違い: 舌下神経を味覚の求心路と誤答しやすい。舌下神経は純運動神経であり、味覚を伝える顔面神経・舌咽神経とは全く別の機能を持つ。また辛味を基本味と誤解しやすいが、辛味は痛覚である。
  • 教科書では「b.味覚の受容器と伝導路」の範囲に該当する。
比較表
項目 正しい知識 よくある誤答
味覚受容器 味蕾(味細胞) 味蕾の基底細胞
求心性神経 顔面・舌咽・迷走神経 舌下神経
大脳皮質の投射先 味覚野(島皮質) 体性感覚野
基本味 甘・塩・酸・苦・旨の5味 辛味を含む
解説画像
鍼灸 第14回(2006) 問題47|味覚について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第14回(2006) 問題47|味覚について正しいのはどれか。
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