学習トップ理由で解く 生理学第11章 ▸ D. 心筋と平滑筋 / Q0806

理由で解く 生理学

Q0806 筋

出典:鍼灸 第30回(2022) 問題31
問題
筋の性質について正しい記述はどれか。
選択肢
1 骨格筋は不随意筋である。
2 骨格筋は機能的合胞体である。
3 心筋は単収縮のみである。
4 平滑筋には横紋構造がみられる。
解答
正解3(心筋は単収縮のみである。)
解説
✗ 1. 誤り
骨格筋は不随意筋である。
骨格筋は体性運動神経に支配される随意筋であり、意思によって制御できる。不随意筋は心筋と平滑筋である。
✗ 2. 誤り
骨格筋は機能的合胞体である。
骨格筋は個々の筋線維が独立して神経支配を受けており、機能的合胞体ではない。機能的合胞体を形成するのは心筋であり、介在板のギャップ結合を介して興奮が細胞間を伝播する。
✓ 3. 正しい
心筋は単収縮のみである。
心筋は不応期が収縮期間のほぼ全体にわたるため、次の刺激に応答できず強縮を起こさない。したがって心筋は常に単収縮のみを行い、これにより心臓は規則的な拍動(収縮と弛緩の繰り返し)を維持できる。もし心筋が強縮を起こせば心臓はポンプ機能を失い、致命的となる。
✗ 4. 誤り
平滑筋には横紋構造がみられる。
平滑筋にはアクチンとミオシンの規則的な配列がなく、横紋構造は認められない。横紋構造を持つのは骨格筋と心筋である。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 「心筋が強縮=心停止=死」→だから心筋は強縮しない仕組み(長い不応期)を持っていると覚える。
  • 関連知識: 心筋の機能的合胞体の概念は循環器分野で頻出である。心房と心室はそれぞれ独立した合胞体として機能し、房室結節を介して興奮が伝わる。
  • よくある間違い: 「骨格筋も多核だから合胞体」と考えるケース。骨格筋は構造的には多核であるが、個々の筋線維は独立して支配されるため「機能的合胞体」ではない。
  • 教科書では「a.心筋の特徴」の範囲に該当する。
比較表
特性 骨格筋 心筋 平滑筋
横紋構造 あり あり なし
随意/不随意 随意筋 不随意筋 不随意筋
機能的合胞体 いいえ はい(介在板) 単ユニット型のみ
強縮 起こる 起こらない 起こりにくい
解説画像
鍼灸 第30回(2022) 問題31|筋の性質について正しい記述はどれか。 解説図
鍼灸 第30回(2022) 問題31|筋の性質について正しい記述はどれか。
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