学習トップ理由で解く 生理学第11章 ▸ C. 筋のエネルギー供給の仕組み / Q0795

理由で解く 生理学

Q0795 筋

出典:あマ指 第19回(2011) 問題45
問題
筋収縮の過程でエネルギーを必要としないのはどれか。
選択肢
1 筋小胞体からのカルシウムイオンの放出
2 ミオシン頭部の運動
3 筋小胞体によるカルシウムイオンの回収
4 ミオシン頭部とアクチンとの結合の分離
解答
正解1(筋小胞体からのカルシウムイオンの放出)
解説
✓ 1. 正しい
筋小胞体からのカルシウムイオンの放出
筋小胞体からのCa²⁺放出は、活動電位がT管を伝わりリアノジン受容体(Ca²⁺放出チャネル)が開口することで受動的に起こる過程であり、濃度勾配に従った拡散(受動輸送)であるためATPの消費を直接必要としない。筋小胞体内のCa²⁺濃度が細胞質より高いため、チャネルが開けば自然にCa²⁺が流出する。
✗ 2. 誤り
ミオシン頭部の運動
ミオシン頭部の首振り運動(パワーストローク)はATPの加水分解によって得られたエネルギーで駆動される。
✗ 3. 誤り
筋小胞体によるカルシウムイオンの回収
筋小胞体へのCa²⁺の回収はCa²⁺-ATPase(SERCAポンプ)による能動輸送であり、ATPの加水分解エネルギーが必要である。
✗ 4. 誤り
ミオシン頭部とアクチンとの結合の分離
ミオシン頭部とアクチンの結合を解離させるためには、新たなATP分子がミオシン頭部に結合する必要がある。ATPがなければ解離できず、硬直状態(死後硬直)となる。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 「放出=チャネルが開いて流れ出る=受動的=ATP不要」「回収=ポンプで汲み上げる=能動的=ATP必要」と「チャネル vs ポンプ」で区別する。
  • 関連知識: クロスブリッジサイクルの各段階のうち、ATPを使う段階を整理しておくことが重要である。(1)ミオシン頭部の首振り運動、(2)Ca²⁺の回収(SERCA)、(3)アクチン-ミオシン解離の3つにATPが必要である。
  • よくある間違い: 「Ca²⁺放出にもATPが必要」と考えるケース。Ca²⁺放出は濃度勾配に従った受動輸送であり、ポンプ(能動輸送)によるCa²⁺回収とは区別する。
  • 教科書では「a.筋収縮のエネルギー代謝」の範囲に該当する。
解説画像
あマ指 第19回(2011) 問題45|筋収縮の過程でエネルギーを必要としないのはどれか。 解説図
あマ指 第19回(2011) 問題45|筋収縮の過程でエネルギーを必要としないのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 生理学
App Store入手