学習トップ理由で解く 生理学第10章 ▸ M. 末梢神経系 / Q0707

理由で解く 生理学

Q0707 神経

出典:鍼灸 第17回(2009) 問題40
問題
反射について正しいのはどれか。
選択肢
1 腹壁反射の中枢は脊髄である。
2 咬筋反射の遠心路は脊髄神経である。
3 屈曲反射の求心路はIa求心性線維である。
4 アキレス腱反射は多シナプス反射である。
解答
正解1(腹壁反射の中枢は脊髄である。)
解説
✓ 1. 正しい
腹壁反射の中枢は脊髄である。
腹壁反射の中枢は脊髄(T6-L1)にある。腹壁反射は腹壁の皮膚を棒などで素早くこすると同側の腹筋が反射的に収縮する表在反射(皮膚反射)である。上位運動ニューロン障害(錐体路障害)では腹壁反射が消失するため、臨床的に重要な所見となる。表在反射は脊髄が中枢であり、錐体路の促通が必要な反射である。
✗ 2. 誤り
咬筋反射の遠心路は脊髄神経である。
咬筋反射(下顎反射)の遠心路は三叉神経の運動枝(下顎神経、V3)であり、脊髄神経ではない。咬筋反射は橋に中枢がある脳神経反射である。
✗ 3. 誤り
屈曲反射の求心路はIa求心性線維である。
屈曲反射(引っ込め反射)の求心路はIII群(Aδ線維)やIV群(C線維)の侵害受容性線維であり、Ia群求心性線維ではない。Ia線維が求心路となるのは伸張反射(膝蓋腱反射など)である。
✗ 4. 誤り
アキレス腱反射は多シナプス反射である。
アキレス腱反射(下腿三頭筋の伸張反射)は単シナプス反射(Ia求心性線維→脊髄前角α運動ニューロンの1シナプスのみ)であり、多シナプス反射ではない。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 伸張反射(腱反射)は「単シナプス・Ia線維」、屈曲反射は「多シナプス・侵害受容線維」と対比して覚える。
  • 関連知識: 深部反射(腱反射)は上位運動ニューロン障害で亢進し、表在反射(腹壁反射・足底反射など)は消失する。バビンスキー反射は病的反射で、錐体路障害の際に足底刺激で母趾が背屈する。
  • よくある間違い: 腱反射(深部反射)と表在反射を混同しやすい。腱反射は筋紡錘が受容器の単シナプス反射、表在反射は皮膚刺激による多シナプス反射と区別する。
  • 教科書では「b.末梢神経系の機能」の範囲に該当する。
比較表
反射 中枢 種類 求心路
腹壁反射 脊髄(T6-L1) 表在反射 皮膚求心性線維
膝蓋腱反射 脊髄(L2-L4) 深部反射(単シナプス) Ia群線維
アキレス腱反射 脊髄(S1-S2) 深部反射(単シナプス) Ia群線維
屈曲反射 脊髄 多シナプス反射 III群・IV群線維
咬筋反射 脳神経反射 三叉神経
解説画像
鍼灸 第17回(2009) 問題40|反射について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第17回(2009) 問題40|反射について正しいのはどれか。
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