学習トップ理由で解く 生理学第10章 ▸ K. 大脳 / Q0697

理由で解く 生理学

Q0697 神経

出典:あマ指 第16回(2008) 問題45
問題
大脳基底核の働きはどれか。
選択肢
1 感覚の中継
2 血糖の調節
3 姿勢の制御
4 唾液分泌の調節
解答
正解3(姿勢の制御)
解説
✗ 1. 誤り
感覚の中継
感覚の中継は視床が担う機能である。視床は嗅覚を除くすべての感覚情報を大脳皮質に中継する。
✗ 2. 誤り
血糖の調節
血糖の調節は膵臓のランゲルハンス島(インスリン・グルカゴン)および視床下部が担う機能であり、大脳基底核の機能ではない。
✓ 3. 正しい
姿勢の制御
大脳基底核(尾状核・被殻・淡蒼球・黒質・視床下核など)は錐体外路系の重要な構成要素であり、随意運動の調節、姿勢の制御、筋緊張の調節に関与する。大脳皮質→大脳基底核→視床→大脳皮質のループ回路(基底核-視床-皮質ループ)を形成し、運動の開始・停止や不随意運動の抑制を行う。大脳基底核の障害ではパーキンソン病(黒質のドパミン神経変性→安静時振戦・固縮・無動・姿勢反射障害)やハンチントン病(線条体の変性→舞踏運動)が生じる。
✗ 4. 誤り
唾液分泌の調節
唾液分泌の調節は延髄の上唾液核(顔面神経)・下唾液核(舌咽神経)が中枢として行う。
ポイント
  • 覚え方のコツ: 「基底核=運動の裏方(錐体外路)」→ 錐体路(直接命令)を裏方でサポートして滑らかな運動を実現する。障害されると「パーキンソン」。
  • 関連知識: パーキンソン病は黒質-線条体のドパミン経路の変性で発症し、L-DOPA(ドパミン前駆体)の投与が治療の基本となる。大脳基底核障害と小脳障害の鑑別では、安静時振戦=基底核、企図振戦=小脳と区別する。
  • よくある間違い: 「姿勢の制御」を小脳の機能と混同しやすいが、大脳基底核も姿勢保持に深く関与する。パーキンソン病の姿勢反射障害がその証拠である。
  • 教科書では「a.大脳基底核」の範囲に該当する。
比較表
部位 主な機能 障害による疾患
大脳基底核 運動調節・姿勢制御 パーキンソン病・ハンチントン病
小脳 運動の協調・平衡 運動失調・企図振戦
視床 感覚の中継 視床症候群(感覚障害)
視床下部 自律神経・内分泌調節 尿崩症・肥満
解説画像
あマ指 第16回(2008) 問題45|大脳基底核の働きはどれか。 解説図
あマ指 第16回(2008) 問題45|大脳基底核の働きはどれか。
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